外部の環境が心地よいものであれば、うまく取り込む事を優先した方がいい。空を家に取り込む事は、どの家にも可能なようで、あまり取り込めていないのは、何故なのでしょう。
ここでは、土地が高台にあるため、空をたくさん感じる実験をしてみようと思いました。
晴れた日に、屋上で寝転ぶだけでも、空が近くなったような気がします。
店舗兼住宅をゆっくり作っております。このエリアの土地の高低さが激しい事から、縄文時代の地図を見る事になりました。なかなか刺激的な地図です。受け取り方は、人それぞれなので、お任せ致しますが、地面を掘り返し、虫などの生息する場所を奪って作ることに変わりはないので、せめて屋根のように見える、屋上の庭を設えてみようと思いました。周りの建物の高さよりも低く感じるような屋上っぽくない第2の地面。手摺変わりの1本の鉄筋にトンボが止まってくれた時は、ひとりうれしかった。土地に建てる前にあった水たまりに産卵していたトンボも思い出しました。
縄文時代は、みんなが団結しながら、自然とともに生活をしていたことでしょう。
こどもたちにも、自然と共に、遊びの中から何かを育んでいって欲しい。
立川の家の引渡しが終わり、新しい生活が始ました。
設計から工事そしてDIY工事。1年もかかりました。2週間に1度のペースでH君やT君と笑顔の会話を繰り返すうちに、最後は、イラスト入りの紙を頂きました。とてもうれしかったので、事務所の壁に貼っております。こちらこそ。ありがとう。
立川で建築中の住宅の木工事がもうすぐ完了するので、ここまでのスポット写真とともに私の感情などをまとめてみました。
地鎮祭では、土地に建てるという事に罪悪感を感じながらも、感謝もしつつ、厳かさを体験する。建てるからには、全てを壊すのではなく、既存の塀を残したり、虫やとかげなどが帰ってきてくれることをクライアントと語り合ってみたり、近所の玉川上水の脇道を歩いてみたり、足場に上って空を感じたり・・・
クライアントのTさんとは、設計を始めてから2週間ごとに打合せをずっと続けてきました。いつも可愛いH君とT君の笑顔に癒されながら。
3月くらいからなのでもう10か月くらいですね・・・。
流石に、感情移入するようなお付き合いになりました。あと、少しだけど、日々、楽しみながら、一緒に「つくる」事を頑張ろう。自然は尊いけど、H君とT君の笑顔はもっと尊い・・・
絵画教室を運営されている方の部屋に飾られている絵に目を奪われた。子供たちが描いたのか、先生が描かれたのか分かりませんが、その表現の自由さに、どきっとさせられました。
それは、うまいとか下手とか技術とは異なるもので、うまく言葉にすることもできない。
さて、このような初源的なるものたちに囲まれた生活は、なんと素晴らしいことなのでしょう。
そうやって建築も、時間とともに、初源的なるものにあふれていたら、きっと素晴らしい。
建築する事は、環境を破壊する行為になってしまう。環境に負荷を与えずに、建築する事は、無理な話なのである。だから、できるだけ小さい負荷でつくるように考えたいといつも思う。
ロースの、装飾と罪悪は有名な話であるけれど、建築と罪悪というのが、現代のテーマなのでしょう。
もっとも誠実な人であれば、建築する事をやめるでしょう。
だから、辞められない自身は、不誠実であるという事になる。
今日、新築予定の土地の水たまりに、トンボが産卵しておりました。
「ここじゃだめだよ」とトンボ語でもしゃべる事ができたらいいのに。
不誠実な私は、自身の罪悪感と闘いながら、新たな時代の建築を考える。また、来年、トンボが家のどこかに飛んできてもらえるようなささやかな場所は、残したい。
春日部で工事中であった戸建て住宅が完成しました。隣地のお寺の駐車場から撮影しましたが、100坪の敷地に隣の住宅からしっかり距離をとって計画したこともあり、存在感がありました。
隣の住宅から距離をとったのは、将来、子世帯が増築することが可能なように建物配置。
南側は、将来2階にウッドデッキテラスが作られる予定です。予算が限られていても、将来の計画にも柔軟に対応できるように考えることも、家づくりの一つの大事な視点かと思います。
どんな未来になるのでしょう。時が経った時に、訪れる楽しみができました。
クライアントは、リノベーション会社を経営される方であったため、内装仕上工事以外は、弊事務所で工事を行う形で進行しています。
今日は、外足場が取れ外観が地域に開放されました。足場解体時は、虫の脱皮を見る感覚にも近い高揚感がいつもあります。
南側の窓はすべて吐き出し窓、南北通風がよく通るように配慮し、
シンプルながらも気持ちがよい感じにできているように思いますが、いかがでしょう。
外壁塗装は、クライアントさんと仲間たちで仕上げました。
梅雨と初夏の間の塗装は、間違いなく大変ですが、貴重な体験であったとも思います。
現在は、内部仕上げの真っ最中。あと、少しです。夏とともに。
様々な情報やクライアントとの会話やその人柄から建築に投影される像(イメージ)がある。これは、その一時のイメージや欲求から来るものであることから、短命(短きもの)であるということができる。
一方で、大昔から誰が考えたのかさえ分からないようなものもある。例えば、障子やアーチ、共同体、もっと大きく言えば森や自然との付き合い方などのようなもの。これは永いものと呼んでもいいかもしれない。
永いものは、現在の短いものの影響も受け、また、未来へさらに巻き方を変えていく。
さて、私が、取り組んでいるものは、あまりに短いのではないだろうか。
そんなことをふと思う事がある。どうしようもなく、はかない。
そんな無常感がありながら、できれば、永いものをとらえたい。未来に続く何か永きものをとらえたい。人間の活動など、あまりに短きもののように思えるのだから。
建築と音楽は、ある種似ている。自由でありながらも、どこか秩序がある時に、何とも言えない感覚が起こる。
ウッドデッキのピアノの鍵盤のようなリズムと建具と外壁の横羽目板と内部の棚。
今回も、即興で走らせた筆からリズムができました。DIY仕上げとともに。
店主は、とてもやさしい方でした。出会いに感謝。
一つ一つ、この良い出会いの構築を石やレンガを一つ一つ積み上げるように、崩れないように・・・大切に積み上げよう。その構築自体が建築なのだから。
お店の名は、ichi ベーグルと生パスタのお店です。
パンケーキのお店です。2階には客席があり、南面に半屋外席も設えました。建物が小さい事と2つの穴蔵アーチが特徴です。狭小敷地の中、工事を進行させるのは、とても大変でしたが、引き渡しも終わり、やっと熟睡できます。
3か月ほど、休みなしでした(笑)
お店の名前は、茶香(ちゃか)さんです。
https://coffee-chaka.jimdofree.com/
コロナの緊急事態宣言下ですが、商売繁盛される事を願っております。
いつもできれば、既製品の扉ではなく、木製建具で自由に考えながらつくりたいと考えてます。
既製品は、細かな検討など全くする必要がないので、作り手としては、考える余地もなく面白くもない。せっかく既製品ではない技術もあるのだから、職人さんの技術を次の時代にも残したいと思う。この建具屋さんは、いつも無理なオーダーをさらに良いものに変化させてくれる大事な仲間です。街に木製建具が溢れた家が増えたなら・・・日本の街並みも復活するのではないでしょうか。
既製品だけでは、風景を破壊してしまう。写真は建具屋さんの45度木製縦軸回転扉取付風景です。
今日、外足場が取れました。まだ、完成度は8割くらいですが、概ね外観はできました。
エントランスの吹抜けポーチと木製建具、そして庇に魅力がある建物です。
ポーチ部分には、可動木製縦軸回転ルーバーが3つ付き、ブルーシート部分は、両開きの木製ガラス扉がつく予定です。
内部はDIY真っ最中。
DIYは、大変でもありますけどね、「目には見ることのできない価値」もあります。
無理にはおすすめしませんが・・・お金には還元できない価値があることを伝えたい。
クリエイティブにつくる楽しさであったり。つくる物への愛着だったり。汗をかきながら物をつくるという労働のすがすがしさ、喜びであったり。家族や仲間と助け合う喜びであったり。競争や効率ばかりを優先し時代が切り捨ててきた何か・・・を取り戻しながら、未来を思考する建築の在り方を模索しています。
困難な道だと分かりながらも、単なるDIYではない。芸術と労働が一体となったようなモノ・世界を目指したい。
この建物は、「目には見えない」けど、なかなかいい建築になってきた。それがうれしい。
・・・と記述しても見ることはできませんが。(笑)
最近は、雨続きでしたが、今日は、とても青空が気持ちいい。汗とともに。
屋根や庇が魅力的な家です。屋根はとても緩い勾配なので、技術が必要です。トップライトもあるのでさらに難易度が増していますが、きれいな大きな一枚屋根になってます。跳ね出した庇を含めると、100平米くらいの1枚の大屋根です。
図面で考え、現場で考え、職人さんの考えも取り入れ・・・つくる過程は、とても楽しい。
現場へ行くといいカットの写真を撮れるように張り切るのですが、今日は、頑張ってる職人さんにフォーカス。木組みの荒々しさと職人さんの姿が、とても合ってます。
写真のような現場の荒々しいというか迫力のある力っぽいところが、最後までどこかに残るといいなって思うんですよね。
地上7mの屋根の上での屋根屋さんのお昼寝ショット。・・・秘密の心地よい場所。気持ちいいだろうな。声かけるの止めました。
着手している戸建住宅の基礎配筋。なんてことない鉄筋ではある。しかし、鉄筋だけでX方向Y方向に編まれた形は、強さとともにどこか美しい。
コンクリートを打ってしまうのがもったいないくらい。
20代の時に、もっと広大で迫力のある現場の鉄筋の中で寝そべったのを思い出しました。
神楽坂の洋食ビストロ店は、道路向かいにあったトレーラーハウスを意識しながらのお店づくりでした。
お店とトレーラーハウスとセットで捉える環境づくりと考えながらの作業。
街のどこかとリンクする。そういう場のつくり方はこれからも意識していきたい。
硝子に映るトレーラーハウス。店内の鏡に映るトレーラーハウス。メッキ鋼板の荷物受。ポスト。それとある種のカジュアル的なアウトドア的な感覚。
でも、そんなデザインの事などよりも、店主の優しいこと。特別に優しいこと。これに尽きます。良い出会いは、本当に尊い。
絵画は独りでも描くことはできる。しかし、建築は、どんなものでも多数の人の知恵や技術ではじめて成り立つ構築物なのである。だから、関わり合う人々に敬意を払いながら、知恵や技術を借りながら作ることが大切なのだといつも心に思う。
建築家とは、何であろう。
昔、王様が権力を握っていた時代には、建築物は、民衆にその権力を示すのに大いに役に立った。
しかし、もう世界に権力を必要とする王様は、居ない。
また、目に見えなくても建築物はある。関係をつくること自体が建築でもあるから。
AさんとBさんが、友達になった。これも、建築である。
AさんとBさんが、喧嘩して別れた。これは、解体である。
つまり、何かの関係をつくることが全て建築であると気づけば、何も莫大な費用をかけて権力や欲望を刺激する必要もなく、「見えない透明な建築」ができるのだと思う。
だから・・・この世で一番美しくて、すばらしい建築物は、見る事ができない。みんなが気づいていないところ、身近なところにあるように思うのである。
戸建の駐車場をカフェにした。
予算も少ないので、古い建具を使って、昔のような精神を持って、簡素にまとめる事を心がけた。
既存の壁や床は斜めになっているので、精度を出すのに、大工さんは、苦労した。
駐車場には排水がなかった。これまた設備屋さんが苦労した。
駐車場には、カフェに必要な電力がなかった。これまた電気屋さんも苦労した。
古い建具をかんなで削ったり、調整するのに、木製建具屋さんは、結構楽しそうだった。
そんな事を短期間で終えなければならなかった。
昔日の客という本の著者を父に持つご夫婦に何か想いがあるように感じてはいたが、よくは理解していなかった。
工事が終わる直前に、昔日の客を読んでみた。よく理解できていなかったものが、本を読み進めるうちに溶けてきた。
その事を施主の関口さんに伝えると喜んでくれているようであった。
僕も、それを見てうれしくなった。
「また、何かあったらお願いします。」関口さんは別れ際にそう言ってくれた。
ぺこりと笑顔でお辞儀した。
先日、茅ヶ崎のエスニックガーデンへ。あれから、2年経ちました。エントランス部の葡萄棚もいい感じになっていました。
毎年、家族で御呼ばれして、みんなで集まりますが、とっても大切な時間と場所です。
モノをつくる度にできる人のつながりを大切にしたい。モノも人も年輪のごとく。自然の一部となれ。
小さな事務所のリノベ。小さなスペースには小さなスペースの良さがあります。人と人との距離が近くなり親しみやすい関係がつくれるという事です。
ここでは、家の少し広めの書斎のような・・・2つのダイニングスペースのような・・・ここち良い場所をつくりたいなと思いながら、スケッチを描きました。
来月には事業をスタートさせるそうです。不動産工房 うらわ。
建築は、雨のようなものだといい。
水溜りの波紋は、次々とでき、お互いの波紋が干渉しながら、予測できないような姿にもなる。
そして、大地にまた還る。そして循環する。
私の活動など、ほんの雨の一滴であろう。
それでも、何かの助けになるのなら、幸せなことである。
お店は、ファサードで決まると言っていい。
通行人にとっては、一瞬見るだけで勝負が決まるから。
窓際をどう演出し、楽しそうなだったり、気持ち良さそうだったり、ちょっと気軽な気持ちで寄りたくなるようなお店の佇まいができたらいいって思うことが多いです。
過度なものではなく、人の賑わっている様子がそのままお店の表情になり、尚且つ、お店の意図するもの事にマッチしながらも、他では見たことがない新しさが在るように・・・。
初期スケッチは、深く考えることなく一瞬で走らせました。工事も迷いなく、直感を信じて、即興でした。
即興の音楽と店舗づくりは、どこか似ている。
お店の名は、Cuesta (渋谷区 道玄坂)。
建築は完成した姿だけ、美しくできていたり人目を惹くものであればいいというものではない。
つくるという過程には、助け合う人の思い入れが必ず生まれていく。みんなで助け合いながらつくるという事は、みんなの思い入れが交わりながら、時間や記憶とともに形ができあがっていく。
そして同時に時間とともに人と人の結びつきが強まっていく。
過程が美しければ、できたものは、必ず人の心を打つと思う。
このお店は、過程がとても美しかった。まだまだ未完の状態のまま、ポテンシャルはたくさん残しながら・・・スタートしました。
引渡時は、どこか卒業式な気分になりました。少し涙が出るような。
お店は、エストポルトーネ(東川口)。
未完であるという事は、とても魅力的な状態であると思います。写真は、ガウディのサクラダファミリアのスケッチ。初期のスケッチのみでガウディの死後も、有志の人々の手で作られ続けています。
サクラダファミリアの魅力は、見える形もすばらしいと思いますが、それよりも、こうして造られ続けているという事自体、形としては見えてこない部分にあると思います。
未完であることを肯定してつくるという手法は、大いに、スポットされるべき手法なのではないでしょうか。
計画は、必ず、変更がある。ならば、むしろ、考えすぎないで、決めすぎないで、最小限のところからスタートして、どこに到達することすら、放棄する。そんな方法は、その場に訪れる者にある種のわくわくするような、好奇心のような感覚を残すように思います。訪れる度に何かバージョンアップされる。固定しない流動的な建築。
ドローイングをしながら、少しずつ建築の佇まいが見えて来る瞬間があります。
言葉にする事が難しいのですが、論理的に考えていながらも、独自の感覚も作用しながら、徐々に形になっていきます。
この仕事ならではの、不思議な感覚です。
伝わらないかとは、思いますが、今日は、少し考えがまとまりかけた瞬間の絵を載せてみようと思った次第です。
CGやCADの図は、創造を単純化する傾向があるので、便利な時だけ使うようにして、基本的にトレペに重ね、コピーに重ねスケッチし、さらに重ねて描いたり・・・すると、頭の中で時間が繋がって形やアイデアが見えることがあります。
そういう形やアイデアを大事にしたいなと思うんですよね。
建築は、1つの現場に1つの製作物しかできない。という原則を飛び越えて存在する独自の感覚があるから、他にはない1つのものができるんだと思います。
不思議な瞬間がある。
GWや休日や空いた時間を利用して、劣化した実家の外壁をリノベしてます。モルタルの外壁にひびが多かったので、一工夫。アスファルトシングルという屋根材を下見張しました。接着工法にしたので、20~30年は大丈夫でしょう。
と、進めてますが、外壁の修繕を1人でやるというのは、どれほど大変なのだろうと、体感してみたかったというのと、できれば、近隣の方々と少しでもお近づきになれれば・・・。なんていうことを考えながら、外壁直しを行ってみたわけです。
トライしてよかったのは、親でさえもあまり交流のなかった裏の家の方との会話が生まれたり、これをきっかけに、親とご近所関係の大切さを話あえたこと。
とかく孤立しやすい社会で、なかなか昔あったであろうコミュニティを取り戻すことは難しいとは、思うのだけど、少しずつでも意識する機会をつくる事。これが私にできるささやかな行動なのかもしれないと、思っています。独自の感性とともに。
GWに帰省していた妹に塗装を数日手伝ってもらえて助かりました。サービスで低層部分に木を張る余裕が生まれました。
みんなでやるという行為があれば、少し遊びながら、外観をつくれるんです。画一的な単なる外壁修繕は、あまりにつまらない・・・。そう思います。
※下画像は、完成写真。
環境負荷に配慮した家づくりをするエコハウスにも色々あるのだと、最近少し、わかり始めてきました。一つは、地球環境に負荷を与えないというスタンスで作っている本物のエコハウス。そして、もうひとつが、以前として、我が家の光熱費。我が家の資産。・・・我。我。の家。できたものは一見すると、違いが分かりにくいかもしれませんが、作る際の材料の選定や空間の質、外部の街に対する配慮が全くことなる体をなすことになるように思います。その中で地球にやさしい木をたくさん使うことは重要に思います。木は、生活している時には、室内では調湿をしてくれます。外壁に住む場所の近くで取れる木を張る事ができたなら、地域の林業を再生させることにもつながったり、後に解体する事になっても、土に還る素材なのだから、地球環境に優しい。本気で取り組んでいるエコハウスは、外壁を見れば一目了然だったりもします。メンテナンスは、地域のお友達と助け合いながら、外壁を定期的にトップコート(オイルで塗るだけ)だけで長持ちするはずなんですけどね。
地域に開くとは、助け合いがあるかどうかという点も重要かなと思います。魔法瓶に閉じこもってはいけないって思うんですよね。
これからは、核家族世帯よりも単身世帯が多い時代なのです。自分だけに閉じこもるのか、助け合いながら開いて生きるのか。
そういう視点は、建物をつくる上で重要になるって思います。
自分が生活する地域を豊かにする。地域の資産を豊かにすることを考えるようになると、自分の家の資産価値もあがる。地域の事を考えられていない場所は、資産価値が下がる。そういう時代になるように思います。
客席部の長椅子とテラス席のベンチをくっつけてみました。通りに面する開口部は、人の賑わい・お店の表情や姿勢・風や光・音・香りなどが交差します。
「この店は、何の店なの?」
何気なく通ったおばちゃんが気軽にベンチや客席に座る人に声を掛けてくれました。
こういった一言が、街の繋がりをゆるく生むように思います。
誰かが、縁側的と言ってくれたのも正しい。誰かがヨーロッパ的なテラスみたいと言ってくれたのも正しい。
窓は、人や外界を遮るためにあるのではなく、緩やかに、ある距離感を持つために存在しているように思います。
窓を介した場所が何を生むのか、何を失うのか、意識することは、とっても大切であると思うようになりました。
この長椅子-ベンチに贅沢に座り、青空や風を感じながら、夕暮れ時に、街ゆく人とたわいない会話をする・・・こんな場所を増やそう。そこから、何かが始まる。
1階15㎡2階15㎡のとっても小さなパン屋さんとカフェの新築が完成しました。通りの建物群は、3階建が多いため、その小さいサイズが余計に可愛らしく建っているように見えます。
小さいながらも、たくさんの苦労や工夫をしながら作りました。また、時間がある時に、この建物についてまとめてみたいと思います。
お店の所在地は、下記ホームページをご参照くださいませ。
とても忙しい毎日を送っています。今日は、外部木製建具のデザインとその納め方などを忙しいながらも楽しみながら、スケッチを描いていました。引戸の鍵をどうしようか・・・そんな時、思い出したのが、この鍵。ネジ締り錠というらしいです。おそらく、誰もが、見たことは、あるはずだと思います。
世の中の流れというのに巻き込まれて、この可愛らしい鍵の事もいつしか忘れられてしまうのでしょうか。
忙しい日常の暮らしの中で、1箇所くらい、この面倒なのだけれども・・・ぐりぐり回す事があってもよいのではなかろうか。昔から続いた消えそうな鍵を少しは残すことも意味があるんじゃないかな。
どうですかね。
暗い印象の古いオフィスをカフェっぽい雀荘へ。ローコストながらも、細かいところに気を使いながら、作りました。床は二重床になっていて、合板を半分に切って、市松模様にしました。ビス止めとしているので、レイアウトが変わっても、ビスを外して配線穴を開け直すだけで対応できます。
壁の一部は、フローリングのように合板を切って、オスモ塗装をしました。
雀荘なので、大分、ポップなサインであったり、カラフルな雀卓が置かれると思いますが、合板の簡素な感じと調和すると思います。
カフェっぽい雀荘です。合板をたくさんフローリングのように割いたり、窓の前に格子を設けたり、ローコストながらも、雰囲気をつくれるように考えました。もう少しで完成です。合板を割くのは、ほんとに大変でした。できれば、こういう作業は、みんなで行えればいいって改めて思いました。
でも、丸ノコ技術は、向上。
建築面積5坪。延べ床面積10坪のとっても小さな2階建のパン屋さんとカフェを計画中です。周りは、マンションが立ち並ぶ住宅街ですが、小さな公園的なスペースもつくりながら、可愛らしい家形のお店をつくりたいと考えています。
クライアントは、双子の姉妹とその旦那様。とっても楽しく、毎回打合せが行われてます。その人柄によく合うようなお店にできれば・・・いいですね。
春日部に計画中のイタリアンレストラン(トラットリア)です。計画地の隣に麦わら帽子の工場があり、一部に共同したデザインを取り込みたいと考えました。腰壁や長椅子、テーブル台座、照明部分に麦わら帽子の原材料をうまく活かしていきたいです。
アメリカでは、気分を変える感覚で部屋の塗装をし直すそうです。
3600色もあるベンジャミンムーア社(アメリカ)の塗料は、選ぶ段階から、気分が上がることでしょう。
第2次ベビーブームによって生まれた団塊ジュニア世代の出産時期がそろそろ終わりを迎えています。この事から今後、出産年齢である女性の数がどんどん少なくなっていくようです。
また、地方の方が特殊出生率(1人の女性が生涯に生むとされる子供の人数)が都市部に比べると高いために、地方創生ということにスポットが当てられています。
これからの縮小社会、少子高齢化社会には、今までの価値観を変える必要がありそうです。
将来像を描きにくく、考えると不安になる時代でもあります。たくさんの給料をもらい、生涯同じ企業に勤め、退職して、年金生活で悠々自適に余生を楽しむという将来像は、苦しく、不安が常に付きまとうようにも思えてきます。
豊かであるということは、どういうことなのでしょうか。競争する社会で物質的に豊かであった時代には、見えなかった豊かさを今、考える必要があるのではないか。私は、そう考えてしまいます。
また、豊かさとは別の事でもありますが、自分の未来の不安よりも、子供の将来にどう投資できるかが問われる時代を今、生きている。助け合う、シェアする、事がキーになる・・・そんな気がしています。
多様なライフスタイルがある時代であると思いますが、祖父母と孫が同居する大家族の時代に戻るというのも一つの選択肢としてありだと思います。これも一つの相互扶助・シェアととらえれば。
今日は、老後の暮らし方を打合せしながら、考えさせられる機会がありました。
シェアハウスは、若い女性を中心に増加しているといことを以前のブログで紹介しましたが、高齢者同士のシェアハウスというものもあるようで、グループリビングと呼ばれてもいます。
グループリビングとは、比較的元気な高齢者が自発的に、自立支援や生活支援などを目的に、仲間とともに1つ屋根の下で、助け合って生活するという暮らし方です。
ここにある思想は、自分でできることは自分でするです。
いいですね。
退職した後には、たくさん時間があります。
見ず知らずの高齢者同士が、グループリビングするというのもいいですが、時間に余裕のある友人たちとともに高齢者シェアハウスをつくるというのも1つの良い暮らし方であるかもしれません。
せっかくなら、家づくりやメンテナンス、庭の手入れなど比較的費用がかかる部分を、友人たちで楽しみながら、ゆっくりとやれば豊かな老後が送れるんじゃないかなって思います。
もし、つくれたなら、お隣の高齢者シェアハウスもつくってあげたり、直してあげたりと、助け合うというのもいい。
これから、もっと増えていって欲しい、ライフスタイルであります。
話はずれますが、先日、私は正月に実家の庭にある柚子の実を父親とたくさん収穫しました。同じ目標に向かって父親と過ごした時間は、とても豊かでした。
高齢者と言えば・・・老人と海って生き方もいいですよね。
賃貸オフィスに、家具屋さんが製作したSIGN(サイン:看板)付家具を設置しました。
すると、今まで、オフィス内と街とを閉鎖的な関係にしていた縦ブラインドが・・・開きました。
見方を変えれば、舞台の垂れ幕が開かれたようにも感じる事もできます。
開いた事で、内部で従事する人と前の街路を通過する人との間に何かの変化が生じるはずです。
この小さな家具を、「マチへの家具」と呼びたい。
シェアハウスというライフスタイルを選択する方が20~30代の女性を中心に広がっているようです。ひつじ不動産のサイトに情報がたくさんあるので、興味のある方は、のぞいてみると良いかもしれません。
ライフスタイルが多様化しているということなのかもしれませんが、こういう動向は、古い価値観が、少しずつ変わっているということも感じます。
私も、大学を卒業した後、シェアハウス的生活をしていました。(工事現場の近くで生活していました。俗に言う飯場的宿舎。)
シェアをすると人同士の繋がりは、強くなりました。知らず知らずにプライバシーは、優先されずに人とのつながりを優先する自分がいました。
DIYは人との繋がりづくりにとても有効だと思ってますが、シェアハウスの魅力も人との繋がりをつくるライフスタイルにこそ魅力があることに違いはありません。
DIYを絡めたシェアハウスをつくってみたいですね。みんなでつくれば、自由なつくり方ができるはずです。個性がたくさんあるつくり方でつくってみたい。資金があれば・・・運営もしてみたいです。・・・ないですけど。笑
家をセルフビルドするというと、現実的なところでは、小さな小屋を田舎でつくる。ツリーハウスをつくる。というレベルが限界だと思います。都会では、建築基準法などの規制もありますし、構造や防水の事もきちんと理解していないと、住まいとしては、成り立たないです。
一般的に30坪程度の家を新築して注文住宅を作りたい方の場合、構造や防水や断熱や設備・電気の部分は、専門家に任せ、内装の部分では時間が許す範囲で自分や友人と一緒に作ってみるというハーフビルドの手法は、現実的な良い方法であると思います。完成させずに、住みながら改良を加えていくことも良い方法です。
また、中古の住宅を購入してリフォームあるいはリノベーションするという方法は、法的な規制・構造・防水面での不安なく始められます。空き家率増加の問題もあり、これから、中古住宅をリフォーム・リノベーションする方は増えてくることと思います。
プランを大きく見直し、柱を抜いたり、壁であったところを窓などの開口部にする場合は、設計者に助けを求めないと、構造や防水に問題が起こることがあるので、一級建築士などきちんと資格のある方に依頼すべきです。
誰もが、家をdiyリフォームやdiyリノベーションができる社会になって欲しい。
ですが、まだまだ、発展途上でもあります。
まずは、専門家とともに学び、一緒につくること。初心者の方が建築のハードルを下げ、楽しみながら家をメンテナンスしたり、隣人に作り方を伝えたり、助け合う社会をつくる第一歩は、まず「つくり方を専門家とともに学ぶ事」のような気がします。専門家に学べば、外壁のメンテナンスだって、自分でできることです。難しいと思われていたことも、易しく思えるようになると思います。
1枚目:断熱材を入れた内部の建具をDIYしてます。大概、既製品の建具に、断熱材は入っている事はありません。入っている断熱扉は、極端に高価で手が出ない。しかし、自分でつくることはそんなに難しいことでもありません。この時は、周囲にゴムをしこんで、遮音性や気密性もあげました。
2枚目:外壁に友人たちが助け合いながら木の廃材を張っています。ビスは使っていません。張り方とデザインの方針だけを伝え、積み木で遊ぶ子供のような感覚で遊びながら1日で張りました。
よく使用されている断熱材ほどは、性能はありませんが、木だって厚みがあればあるほど断熱性能があがるんです。
3枚目:曲面の壁は、曲がる合板を選択しました。つくる材料、作り方さえわかれば、誰でも曲面壁のしっくい壁をつくりあげることもできます。
4枚目:しっくい塗りは、泥遊びをする子供のような感覚になります。おしゃべりするうちに初対面でも仲良くなれます。しっくいの壁もつくっていますが、同時に人とのつながりをつくる事になっている事は、忘れてはいけない点です。
5枚目:ご近所さんと子供とDIYしてる様子。子供と遊ぶのにDIYはとてもよい教育になるのではないでしょうか。DIYは、遊びと教育が共存するいい機会だと思います。
デザインリノベーション。この言葉を聞くと、「デザインなどするな」と、大学生の頃に恩師がよく言っていた事を思い出します。だから、私もデザインという言葉は、好きではありません。
しかし、クリエイティブにつくるということは、とても大切なことのように思うので、デザインなしのクリエイティブな作り方をしたいといつも思っています。
例えば、クリエイティブに社会性のある作り方をする。クリエイティブに簡素につくる。クリエイティブに伝統的な手法を取り入れる。・・・
デザインリノベーションをすることよりも・・・・自分で家をつくる。みんなでつくる(助け合って)という事の方が大切だと思います。
そして、その上で、クリエイティブな計画であることが、つくる際のテンションを揚げその場であったり完成した場所の賑わいに繋がるように考えて取り組んでいます。
そうやってできたものは、街にも人にもなんらかの形で刺激を与えてくれるはずだと思う。
だから、いつもクリエイティブでありたいし、探究し続けなければいけないんです。それがまた日々の楽しさ、豊かさにもつながっています。
上の写真は、アフリカ マリ共和国のジェンネの泥の大モスクの塗り替え風景です。土を毎年、塗り直すのは、その度に足場が必要です。このモスクには、壁の至る所に、足場となる木が突出しているのが特徴ともなっています。
外壁のメンテナンスをすることができるように予め考えておくというのも、1つの方法だということを教えてくれる例です。
足場があってメンテナンスしやすい環境が整っていれば、土や木と言ったものも外装材になっても良いように思います。
下の写真は、同じマリ共和国 ドゴン族の倉庫。同じように、足場がかわいらしくついてます。
建物を作る時に、メンテナンスの事を考え抜かれてつくるという方法は、大量消費社会の時にはありませんでした。
建設時のコストを抑えることに主眼をおいただけでは、建てた後に長く保つことも難しい。例えば、表面に薄い塩ビシートで作られただけの複合フローリング。例えば、大半の建物に採用されているビニルクロス。
これらは、初めはきれいなのであるけれど、経年変化を楽しむことが不可能な上、表面を削ってきれいにしたりすることが不可能なのは、誰もが理解できると思います。
例えば、無垢のフローリングにすれば、汚れや傷も、削れば復元されます。しかも何度でも。壁なら、どうしましょう。塗装にすれば、その上から何度でも塗り替えをすればよいでしょう。木の壁であれば、尚いいですね。
さて、メンテナンスは、自分の事だけでもないと思います。
メンテナンスに苦しんでいる隣人が居たとしたのなら、一緒に手伝って直してあげる。1人で直すより、隣人たちみんなで直し合えたら、すごく楽です。というか、楽しいし、人間関係を構築することができます。そんな社会になって欲しい。
でも、まだまだ、多くの日本人は、資本主義の中、競争する事を強いられています。
助け合う社会をつくるには、まず、自分の家の簡単なメンテナンスをできるようになることからなのかもしれません。
今、工事中のクライアントさんは、非常にメンテナンスや設備更新に興味のある方です。
施工の方法などもできることと難しいことを少しずつ理解されている感じで、それが私としては、とてもうれしい。
私が学生だった頃は、建築の主題が不在でした。何を目指したらよいのだろうと、悩む日々でしたが、現代の建築の世界いや社会自体において、やるべき事が明確になってきているように思います。人々が助け合いながら、大変な仕事を成し遂げる。白川郷の茅葺屋根をふき替えする姿はとても美しい人間の営みだと思いませんか。
人口減少の時代は、競争ではなく、助け合わなくては・・・本当の意味での豊かさは得られませんね。
椅子などの生地がだめになったとしても、張替えることができれば、ここちよい暮らしをしていくことができるんではないでしょうか。
しかし、椅子などの家具は、少し難しいかもしれません。そんな時は・・・
たまたま、見つけた良い家具屋さん(村上椅子)がありました。忘れないように記録しておきます。
http://murakami-isu.net/about/
これは、新宿御苑のフレンチ店舗のリノベに使う予定の窓金物です。木製の建具を新たに造作して作るのですが、建具屋さんから提案されたのが掘商店のこの金物です。
うーん。毎度のことながら、いいセンスをしてる。
リノベで変えるところには、細部にこだわる事も大切。
やりすぎは、気持ちが悪いけど、ほんのちょっとならかわいらしくなるはずです。
建具がつくのが楽しみ。
掘商店さんページ
http://www.hori-locks.co.jp/products/index.php#/item/?id=2030499401373
2016年8月号にエスニックガーデンが掲載されました。この報告を知った時、安心しました。店舗をつくる時、雑誌・TVなどのメディアに取材をうけることは、その後の飲食店の経営にとって、とても良いことなのは間違いありません。しかし、なんらかの魅力がなければ、取材されもしないのも事実。
なにか店舗をつくって経営をお考えの方には、ぜひ、取材を受けることを意識したお店づくり・リノベーションを行っていただきたいなって思います。
広告は高いお金を払えば出せますが、消費者は広告にはうんざりなのです。
社会に対して良い取り組みをして、無料でメディアに掲載される。それは、社会になんらかの価値を示している証でもある。
お店づくりは、街づくりのにぎわいには欠かせません。個人の良い取り組みがたくさん生まれて社会がその取り組みにけん引されたらどんなに良いだろうって、いつも思います。
店主夫妻の人柄が何よりも魅力であるこのお店は、湘南の良いたまり場になってくれることと思います。ほっ。
建売住宅のアプローチのリノベ。今の街並みは、経済合理性でできている建物が非常に多い。そして、その多くはメンテナンスフリーの名のもとに既製品やコンクリートやアスファルトといった近代の材料で建物がつくられています。
ここを、木に変えたり、緑に変えたりしたら、建主も日々の気持ちがよくなる上に、その通りを普段通りすぎていた人も、気持ちいい。その通りのイメージがよくなるのであれば、街にもいいことであると思うのです。
ところが、緑や木を維持していくのは、手間のかかることでもあります。しかし・・・判断の基準を少し変えることができれば、とてもよい取り組みに映ります。そして、そのアプローチは、丁寧に維持していく姿勢を街に示していることでもあります。
こういうリノベの取り組みが街にあふれてきて欲しいなって思います。未来のために、少しずつ。
みんなでつくる建築・リノベ。設計者とともにつくる建築・リノベ。の意義について、今、思うこと。
<みんなでつくる建築・リノベ>の意義は、なんといっても人との繋がりを深めてくれること。作りあげる一つの目標に向かって工事の作業を進めていくと、お互いが助け合ったりするようになる。
普段、人とつながる機会は、飲み会やイベントなど日常にたくさんあるようでいて、浅い付き合いになりがちだったりするものだ。
しかし、<労働>を伴う建築・リノベは、一歩進んだ繋がりをつくることができるように思う。<労働>をみんなで楽しんでこそ助け合い、<労働>を伴う分、その経験は、記憶だけでなく、体にも刷り込まれるのである。
次に、建築・リノベをするからには、最終的なできあがりだってクオリティを高めたいって誰しも思う。そこで必要なのは、よい設計。<設計者とともにつくる>と、設計段階での学びもできる。どんなよい建築・リノベも、よい設計があって成り立つのは、間違いないところ。自分で本などで学ぶのもよいことだが、一緒につくることで、設計のことも工事のことも学ぶ。そして、できれば、クリエイティブなものが存在するとよい。
クリエイティブな目標があるものは、人を高揚させる。刺激を与える。つまり、場が、盛り上がるからである。
最後に、建築・リノベは、自分だけのものという感覚でつくるのでは、少し寂しい。どんな建物も街の景観をつくり、街で作られたエネルギーを消費し、街へCO2を排出している。社会と無関係でない以上、社会のために何かできることはないかも合わせて考えられると、よりいい。社会や街によいことをしている建築・リノベは、印象よく映り続け、未来的な建築・リノベであるように思うのである。建築・リノベもその人自身の佇まいや振る舞いと同じであることを少し配慮できれば、時代を経ても、廃れない、持続的な建物を生みだすと・・・震災が起きると、助け合える日本人には、それはできるはずだと・・・今、思っている。
省エネを考える。断熱を考える。そういった時には、しっかりと計画することが大事です。flir oneは、サーモカメラです。これで、建物の急所がどこにあるか可視化することができます。また、建物燃費ナビというソフトは、その建物が消費してしまうエネルギーを数値化できるというソフトです。
こういったテクノロジーの力を借りながら、断熱性能をあげることを、自分の力で、みんなの力で<クリエイティブに>できるのなら、みんなにとってとてもよいことですね。
5/23 茅ヶ崎 エスニックガーデン オープンしました。写真よりもずっと現地はいい雰囲気です。茅ヶ崎駅からこの店までは徒歩で5分ほど。にもかかわらず茅ヶ崎の海岸までも歩いて20分ほどで行けるいい場所です。この店舗リノベーション工事は、ほとんど店主により工事が行われています。そんな苦労話を聞くもよし。開放的な茅ヶ崎を感じながら店主の優しい人柄に触れるもよし。中庭、テント、廃材壁に囲まれた開放的でとっても居心地のよい店が駅前にできました。
営業時間:17時~23時 定休日:日曜日 電話番号:0467-67-8243
工事中の画像なども合わせながら、いろんなことを感じていただけたら、幸いです。
5/9から解体して5/16には引渡しをすることができました。ほんとにあっと言う間。リビングが狭いので広げたいという要望に『しっくいをみんなで塗ってみませんか』という提案がブレンドされたリノベ。リノベ自体はよくできたと思いますが・・・あまりに短い期間のため、コミュニケーションが浅く終わってしまったかなと。そこが残念。協同してみんなでしっくいを塗る時間は、おしゃべりしながら、とても楽しいひと時でした。
大工のKさん、A君と1日楽しく仕事ができました。久しぶりに会ったKさん。リビングを拡張するだけの小さな仕事にも関わらず、協力してくださった事に感謝。工事の種類が1つではないので、多能であることが、小さな仕事には求められます。
Kさんは、木工事の腕前はもちろん抜群なのですが、今日は、電気屋さんやGL屋さんの仕事まできれいに仕上げてしまいました。やっぱり、すごいや。そして、A君も私と同じく高山建築学校に行った事があることが判明。A君は、東京工業大学卒ながら大工の修業中です。きっと内に秘めた高い志があるのでしょう。がんばれ!
Kさん、A君、これからもよろしくお願いします。
そして下の画像は、助っ人に来られたクライアントの義妹さん。・・・はじめて見ました。子守&DIY!
茅ヶ崎エスニックガーデンがプレオープンしました。この日は、店主の友人たちで楽しい時を過ごしました。ゆっくり時間をかけて作られたお店が、5/23よりオープンします。ガーデンは、時間を掛けてつくりあげていくそうです。完成させ過ぎずに、時間をかけてお店の庭の風景が徐々に変わっていく様を楽しんでみるのもよいですね。あとは・・・看板だけなんとか間に合わせないと・・・。私の妻が締め切りに追われてます。
リノベーションの相談の際に、図面がない場合、現地で簡易に測量して図面作成する必要があります。今日は、2時間くらい現地で測量をしてから、事務所に戻って法律事務所のリノベのエスキス。現地の記憶が新鮮なうちに済ませました。ここまで描いたことで、電車に乗っている時でも案を頭の中でめぐらせることができます。50年前に新築されたRC3階建の建物を大切に引き継ぐ仕事でもあります。
小さなお仕事も丁寧に。私の妻のママ友の家のアプローチの小さなリノベです。半年くらい続く工事とは違い、小さなリノベは、あっという間に終わってしまう。それだけに、計画段階も工事の間も、つながりを深める時間を大事にしたいと思っています。
丁寧に仕事を進めながらも、大切にしたいと思っているのは、人とのつながり。ひとつひとつ仕事を任せていただくたびに、喜びと学びがあるのは幸せなことです。
これも小さなリノベ。「一緒にしっくい塗ってみませんか?」そんな誘いをクライアントが受け入れてくれたことがうれしかった。そして、このような小さな仕事にもかかわらず、すごく腕のよい大工さんと4年ぶりくらいに仕事が一緒にできることも楽しみのひとつ。ホームページのトップ画像の中庭の家を作ってくれた大工さんです。GW明けに始まります。
アプローチでもあり、中庭でもあり、オープンデッキでもある。そんな気持ちの良さそうな場ができそうです。やさしい光と風が心地よい季節とともに、この場が人々で賑わいますように・・・。
現場から出た解体材を壁に張り始めました。無造作に張っていますが、バランスや秩序、変化を意識しながら、その場の感覚で即興で張りつけました。面白いです。積み木でアートを作っていくような・・・感覚で。仕上がりが楽しみです。我が家にもやってみたい方!募集してます!楽しすぎるので。きっと子供たちは、このような感覚で自由に遊んでいるのだなと・・・忘れていた感覚が蘇るように感じました。張りつけることで壁の断熱性能もあがります。廃材や木材を壁に張りつけたり、みんなで協同してつくることには、とても未来を感じます。
エスニックガーデンの工事が順調に進んでいます。
最初に描いたイメージを現実化させるには、既存の現場の状況に合わせた納まりを考える必要があります。作業風景のブルーに光っている正方形の窓は、大きなピクチャーウィンドウになります。ノートに描かれているのは、そのピクチャーウィンドウの納まり図です。既存の状況を描きながら、現場でスケッチしたものです。これを描くことで、イメージが少しずつ現実となっていくのが建築の現場です。既製品をはめるだけの窓が窓ではありませぬ。
先日、賃貸アパートへのリノベーションを検討されているクライアント様とともに現地で打合せを行いました。ペット可の賃貸アパートへリノベーションをクライアント様もできる範囲で工事に参加したいとの事でした。2階の居住スペースのサッシを開けると写真のように、1階の屋根があり、ここをテラスのように使えたら、気持ちが良さそうな感じでした。
図面だけで、想像し、計画をするよりも、現地で五感を使いながら、イメージする方がリノベーションの良い気づきがある。プランニングをする前には、現地での感覚はとても大事だと、あらためて思いました。
エスニックガーデンの解体始りました。今回は、施主(飲食店オーナー)のY君と私で解体を進めています。使える木は、うまく再利用したいと考えているので、丁寧に釘やビスを抜く作業をしてます。解体というよりは、釘抜き・ビス抜き・板めくりと言ったところでしょうか。
解体工事業者さんは、少しでも早く壊すために、再利用のことなど考えずに材料を破壊しながら作業することがほとんどです。そうやって、私も解体業者さんに今までは、依頼してきました。
しかし今回、自ら解体作業を行うと「何かに利用し直すことができるんじゃないか」と言った感情を解体した材料に対して抱くようになりました。大げさにいうと、すべてのものに命があるんじゃないかとも考えてしまいます。
Y君も、解体から出たビスまで、ペットボトルに集めてました。使うか使わないかとかではなく・・・自然に。
うまく文章で綴れない感情なのですが、大切な気づきであり、素敵なことだと思ったので、記録しておきます。
店舗(飲食店)のリノベーションがもうじき始まる。今日は、打合せのためのイメージパースを描きました。このリノベーションは、大工さんなしで行われます。初めての試みですが、大切な友人であるオーナーのために。この店舗が成功することを願って、約4カ月がんばる!
街でふと脚を止め見とれてしまうもののひとつが錆びたトタンの建物である。人為的に作られたものではなく、長い時間をかけて自然が作り出したところに心が揺さぶられるのだろうか。
「みすぼらしい・・・。」そう捉える人がいるのも理解できる。
しかし、心が揺さぶられる自分がいる。何故か揺さぶられる。
緑が合う、海も感じるような写真。右側の白、ブルーの塗装は・・・バターミルクペイントと呼ばれる自然塗料です。早速、昨日購入して試してみましたが、マットな質感でいい。欧米的なイメージを要求される店舗内装などには、いい落ち着きを与えてくれるように思います。
金属やプラスチックなど塗料がのりにくい素材にも、専用プライマーを使用すれば、塗れるようです。
秋田県の藤里町のリノベーションコンペに提出しました。街おこしのためのコンペでもあるので、難しい課題ですが、私も秋田出身の建築家として、一肌脱ぎたい!そんな想いも重なってます。
http://f-redesign.jp/redesign/
9/15.16とパッシブハウス・ジャパンのセミナーに参加してきました。エネルギーや省エネといった環境の知識は、必須項目です。盲目的に魔法瓶化することには、懐疑的なのですが、しっかり勉強して判断ができるようにはしていかなくてはいけない。こんな理由で勉強をしてきました。
断片的な知識が、少し整理されたのと、抜けていたことを知る良い機会になりました。
写真は、1次消費エネルギーが電力で住宅に運ばれた場合のエネルギーについて。PEF,COPという重要なファクターがあります。
http://www.thehighline.org/about
ニューヨークのハイライン。長い間放置されていた高架の廃線跡地を約1.6kmの緑道にリノベーションされた場所として有名なようです。この緑道がきっかけとなり、沿線の不動産価値があがり、まちの活性化につながった好例です。
スケッチを描きながら、立体的に検討をしました。いろんな角度(視点)から検討をするとアイデアが膨らんでいきます。解体した材を輪切りにするなどして、既存外壁に張ったり、開口の少ない中庭に開口部を増やしたいと考えてます。緑とともに、空間に奥行きや広がりが出るように、いろんな手法を織り交ぜられたらいいなと思ってます。
これは、白熱電球ではなく、カーボン電球というものです。光の線が見えて、きれいですね。店舗の照明に使うとよい雰囲気を作ってくれるのではないかと、期待してます。
エジソンが最初に作ったものは、この電球と同じようにフィラメントにカーボン(炭素)を使ったものだったようです。
今日は、外回り。住宅街を歩いていると、日影というところが圧倒的に少ない。ほんと、やや熱中症ぎみになりながらボーっと、体が自然と向かった先は、神社でした。
「日影って極楽。」そんな心境でした。
この極楽日影が住宅にあったらどんなに良いでしょう。この神社の森ほどは、無理だとしても、大樹があったら、
エアコンなどいらないのかもしれません。
単純極まりないですが・・・森の中に住んでみたいなと思いました。
70から80才程のおじいさんが一人で家を解体しているところを目撃しました。2階の大きな梁を縄でゆっくりと降ろしているところでした。寡黙に作業する姿は、何かと闘っている姿のようにも映りました。家を解体するのは、解体業者に依頼すればほんの1週間程度で更地に変わってしまいます。普通は、そうしますが、このおじいさんは、自分だけで解体する方法を選んだ。お金がなかったのか。何か考えがあったのか。わかりませんが、感動しました。
とても危ないし、お勧めできることではありませんが、この解体途中の美しさは、おじいさんが何かと闘う姿によるものだとわかりました。
新たな店舗リノベーション計画のため、表参道を妻とともに徘徊してきました。しゃれたお店。奇抜なお店。高級感のあるお店。ジャンクなお店・・・いろいろありましたが、写真に納めておきたいと思ったものには、緑が必ず仕掛けられてました。
人目を引く手法は、いくつもあると思うのだけど・・・いつまでも変わらない「普通の心地良さ」も大事につくりたいと。思いました。
写真家さんと半日、写真撮影をしました。写真というのは、いい感じにはなかなか撮れないものです。特に光の加減など撮りたいものがうまく撮れない・・・。画像は、私がスマホで撮影したスナップです。ですが、写真家さんは、その場の雰囲気を見事に撮影してくださいます。出来上がりが楽しみ。
養生をしています。地味な作業ですが、仕上げに影響する作業なので、意外と大事です。いよいよ、みんなでの作業開始です。
木製カウンターへオイルフィニッシュしてます。仕上げると一気に表情が変わるのが、塗装の魅力の一つです。
シーラー処理をしています。下地づくりは大変ですが、とても大事。パテ処理のあとは、抽象絵画のように不思議な魅力があるようにいつも思います。
厨房部のタイル張り。はじめて張るにもかかわらず、丁寧に張ってます。タイルを切るのは、危ないので、私がお手伝いしました。もっと張りたかった。もっと切りたかった。楽しい時間でした。
今日は、フランス料理店の店舗改修の現場へ。曲面の間仕切壁が少しずつ形になってきています。まっすぐな板を曲がった形に作るのは、非常に手間がかかります。直線の壁をつくるのとは違い、ゆっくりとその姿ができるところがいいです。
丁寧に作っている大工さんに感謝です。
ウッドデッキのいいところって何だろう。リビングが広く感じられたり、外に気軽に出ることができるようになる分、外部である庭がより身近になるということだろうか?使い方は、人それぞれで、曖昧な場所ではあるけれど、その曖昧なところが人気なのかもしれません。
1年ほど前リノベーションをしたお客様から、声がかかり、写真のようにウッドデッキを作ってます。素足で出たいということで、アフゼリアという床板を使用。久しぶりに、ウッドデッキの搬入や基礎の設置を手伝い、次の日、筋肉痛になりました。
再び、お客様からお仕事を依頼されるというのは、本当にうれしいものです。
ユザワヤをぶらぶらしてると、ラフに切られた皮の巻物がたくさんありました。
皮製品というと、お財布やかばんなどのように高価な印象がありますが、ここに陳列されていた加工前の皮の巻物は、1巻1000円程度のものでした。
扉の取っ手、椅子の肘掛部分、座面など、よく体が普段から触れるところに使うのが良さそうですね。
もちろん、他人に作ってもらうのでは、高くなります。高級な財布、かばん、ソファーが高価になるのは、人の手間の割合が非常に高いということ。
動物保護という面もあるし、節度をもってほんのちょっとだけ使うのが出来上がりを美しくさせるように思います。
自分で切ったり、縫ったり、接着したり、加工しやすそうないい素材です。
高山寺・石水院の眺望が素晴らしい。この開放感を可能にしているのが、蔀戸(しとみど)と半蔀(はじとみ)と呼ばれる窓というか戸の形式です。
蔀戸は上半分の突き上げた庇のような部分であり、半蔀は下半分の取り外しができる戸のことを指すそうです。
現代では、アルミサッシやガラスが支配的で写真のような手法があることすら忘れてしまう。
時代とともに変わっていく窓。樹脂サッシだとかトリプルガラスだということが騒がれている現代の窓もいずれ未来には、もっと違う形態をとっているのだろうって、思いました。そんな現代の窓にはない品がこの蔀戸にあると感じるのは、何故だろう。
写真は、アーク溶接と呼ばれる鉄と鉄をくっつける技法です。この技は、ずっと前から気になっていて、習得したら楽しいだろうなって思っていました。
資格が必要なことは知っていたので、ちょっと調べてみると・・・
http://www.shikakude.com/sikakupaje/ark.html
\15,000の受講料と3日の講習で、できるようになるようです。
ちなみに機械は、レンタルできます。
いつか習得したい。職人さんに頼りきるのではなく、自ら実践してみたい。
そう思ったことをここに記録しておきたい。
それにしても、溶接の火花が散る姿は、男らしい美しさがある。
先日、構造設計事務所へ打ち合わせに行ってきました。入口を入ると、「プシュー」という音とともに霧がでていました。中庭に井戸があり、その井戸からホースが空中にぶら下がっていて、ホースに開けられた小さな穴から霧が発生しているようでした。
聞くと、この事務所には、エアコンが本当に1台もなく、ホースから出ている霧の気化熱で涼をとっているとのこと。その暮らしのスタンスに、省エネ以上の美意識を感じました。
考えてみれば、私が生まれたころなどには、エアコンなどなく、夏は、暑かった。冬は、寒かった。そういう四季が家の中に存在していました。一様に快適な温熱環境は、いかがなものか。そういうことも家をつくる時に考えてもよいように思いました。
以来、私も、エアコンを使うのは、できるだけ控えるようになったかな。
7/24 5:52 次男誕生。
次男坊がもうすぐ生まれる。予定日は7/28なのですが、長男の時は予定日より10日早く生まれたから、7/18くらいかな?・・・2人目は、1人目より早く生まれるらしいから、7/15くらいか?・・・などとここんとこソワソワしてます。
今日は、7/15。電話がなるとビクってします。・・・無事に産まれて欲しい。
「原発と建築家」を読みました。
私の知る限り、原発に対して、唯一発言している竹内昌義という建築家が書いた本です。
魔法瓶のようにつくる家には、私は抵抗があるのですが、原発などのエネルギーを含めた話を考えれば、ここはよく考えねばいけないなと。
原発稼働ゼロで迎える夏、まずは、節電をこころがけながら、未来のことを考えていきたい。
旅する小さな家のコンペ提出しました。求められているものは、家が埼玉県内を移動するという事と、そこを基点にアートが展開されるという事と、小さいという事だけである。家とは言っても人が暮らすことは想定されていないコンペです。
はじめは、気軽な気持ちで挑んでいたのだけれど、あれこれ思案しながら「家」って一体なんなのだろうって考えたりも。
鳥たちが作る巣は、その周囲の小枝や葉を集めてつくられ、子の巣立ちとともに捨てられるようです。
こんな鳥の行動と比較しながら考えると、人が住む家は、なんと多くの建材やら設備やら家具やら・・・という具合にモノにあふれているのだろう。って思います。
家を設計すると構えると、まず風雨や地震に耐えなければいけない。あれこれ実用的な機能がなければいけない。あの部屋もこんな部屋も欲しい。こんなアイテムも欲しい。・・・でも、予算内で。とたくさんの要件が出てくる。
しかしそれらは、本当に必要なのだろうか。
鳥の巣のように、小さく身軽で自然にやさしくありたい。この想いは、大切にしたいなと気がついただけでもこのコンペに参加した意義があったかな。
旅する小さな家というコンペがSMF主催で行われる。少し、イメージができてきたので、スケッチしてみました。鳥が行う「渡り」という行為をキーワードにしながら、作ろうかなと思ってます。何はともあれ創造することは楽しい。
昨日は、SMF主催の小さな家を見て回るという企画に家族で参加してきました。6つの小さな家を巡りましたが、私は、原田邸が印象に残りました。
よく見る古い茅葺の民家。ではなく、最近、新築された家なのです。びっくり。
伝統技法にこだわって、家を建てることは、現代においては、大変なこと。それでも、文化を生きた形で残そうとする姿勢には見習うべきところがあるように思います。
その日初めて出会った4歳の女の子と2歳の息子は、友達になりました。気持ちのよい天気と「小さな家」とともに。
今日は、門扉の細かい計画をしていました。門扉まわりの塀は、セランガンバツというウッドデッキで使われる素材が使われているため、それとなじむように計画をしています。
引戸部の骨組みは、鉄骨にしようと思っていたので、金物業者さんに見積図をつくらねば。ということで、下の写真のようなものをスケッチしました。
このように、1業者の見積をとるのにも、結構手間がかかるんです。このように見積を取っては、仕様を変更したり、詳細図を書き直したりと・・・。
5/12に新国立競技場の緊急シンポジウムが行われた。
http://2020-tokyo.sakura.ne.jp/shinkokuritsu.html
人類学者の中沢新一さんは、「われわれは、五輪に異を唱えているわけではない。改修して良いものを造ることができるならば、『もったいない』の文化を日本の建築思想として世界に発信できる。将来発生する莫大な維持費用を考えれば、国民にはそれに反対する権利がある。」と語っている。
海外の有名建築家を選ぶか、この運動に参加するか。日本国民が選ぶ権利がある。
未来のシンボルを纏ったザハ・ハディドの建物に、国民が誇りを持てるのだろうか。
私は、見えない形が好きである。この運動自体の、見えない力がとても好きであるし、ずっと未来を感じる。
さっそく、1票入れました。
建築家伊東豊雄さんの国立競技場代替改修案が12日に公表されるらしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014051002000115.html
ザハ・ハディッドの案で決まったと・・・理解していた。流線形の未来的な形状の計画案である。
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/
一度は、このコンペに負けたボクサーが・・・もう一度立ち上った。
賛否両論あると思うけど、私は、この72歳のボクサーを応援したい。
何かしなければいけないことが目の前にある時に、勝ち負け関係なく立ち上るのが、
本当の建築家であると思う。
そういえば、私の師である倉田康男も負けボクサーであった。
日影がどのように落ちるか。こんなことも設計作業の中には存在します。戸建住宅では、3階建にでもならないとあまりシュミレーションすることはないですが・・・今回は、3階建を希望されているということで、ちょっと体験版で検討してみました。
しかし、このソフト・・・・買うとめちゃくちゃ高いんです。約30万円也。困ったものです。やっぱり、慣れてないけど、フリーソフトで検討できるようになろう。
外部の環境が心地よいものであれば、うまく取り込む事を優先した方がいい。空を家に取り込む事は、どの家にも可能なようで、あまり取り込めていないのは、何故なのでしょう。
ここでは、土地が高台にあるため、空をたくさん感じる実験をしてみようと思いました。
晴れた日に、屋上で寝転ぶだけでも、空が近くなったような気がします。
店舗兼住宅をゆっくり作っております。このエリアの土地の高低さが激しい事から、縄文時代の地図を見る事になりました。なかなか刺激的な地図です。受け取り方は、人それぞれなので、お任せ致しますが、地面を掘り返し、虫などの生息する場所を奪って作ることに変わりはないので、せめて屋根のように見える、屋上の庭を設えてみようと思いました。周りの建物の高さよりも低く感じるような屋上っぽくない第2の地面。手摺変わりの1本の鉄筋にトンボが止まってくれた時は、ひとりうれしかった。土地に建てる前にあった水たまりに産卵していたトンボも思い出しました。
縄文時代は、みんなが団結しながら、自然とともに生活をしていたことでしょう。
こどもたちにも、自然と共に、遊びの中から何かを育んでいって欲しい。
立川の家の引渡しが終わり、新しい生活が始ました。
設計から工事そしてDIY工事。1年もかかりました。2週間に1度のペースでH君やT君と笑顔の会話を繰り返すうちに、最後は、イラスト入りの紙を頂きました。とてもうれしかったので、事務所の壁に貼っております。こちらこそ。ありがとう。
立川で建築中の住宅の木工事がもうすぐ完了するので、ここまでのスポット写真とともに私の感情などをまとめてみました。
地鎮祭では、土地に建てるという事に罪悪感を感じながらも、感謝もしつつ、厳かさを体験する。建てるからには、全てを壊すのではなく、既存の塀を残したり、虫やとかげなどが帰ってきてくれることをクライアントと語り合ってみたり、近所の玉川上水の脇道を歩いてみたり、足場に上って空を感じたり・・・
クライアントのTさんとは、設計を始めてから2週間ごとに打合せをずっと続けてきました。いつも可愛いH君とT君の笑顔に癒されながら。
3月くらいからなのでもう10か月くらいですね・・・。
流石に、感情移入するようなお付き合いになりました。あと、少しだけど、日々、楽しみながら、一緒に「つくる」事を頑張ろう。自然は尊いけど、H君とT君の笑顔はもっと尊い・・・
絵画教室を運営されている方の部屋に飾られている絵に目を奪われた。子供たちが描いたのか、先生が描かれたのか分かりませんが、その表現の自由さに、どきっとさせられました。
それは、うまいとか下手とか技術とは異なるもので、うまく言葉にすることもできない。
さて、このような初源的なるものたちに囲まれた生活は、なんと素晴らしいことなのでしょう。
そうやって建築も、時間とともに、初源的なるものにあふれていたら、きっと素晴らしい。
建築する事は、環境を破壊する行為になってしまう。環境に負荷を与えずに、建築する事は、無理な話なのである。だから、できるだけ小さい負荷でつくるように考えたいといつも思う。
ロースの、装飾と罪悪は有名な話であるけれど、建築と罪悪というのが、現代のテーマなのでしょう。
もっとも誠実な人であれば、建築する事をやめるでしょう。
だから、辞められない自身は、不誠実であるという事になる。
今日、新築予定の土地の水たまりに、トンボが産卵しておりました。
「ここじゃだめだよ」とトンボ語でもしゃべる事ができたらいいのに。
不誠実な私は、自身の罪悪感と闘いながら、新たな時代の建築を考える。また、来年、トンボが家のどこかに飛んできてもらえるようなささやかな場所は、残したい。
春日部で工事中であった戸建て住宅が完成しました。隣地のお寺の駐車場から撮影しましたが、100坪の敷地に隣の住宅からしっかり距離をとって計画したこともあり、存在感がありました。
隣の住宅から距離をとったのは、将来、子世帯が増築することが可能なように建物配置。
南側は、将来2階にウッドデッキテラスが作られる予定です。予算が限られていても、将来の計画にも柔軟に対応できるように考えることも、家づくりの一つの大事な視点かと思います。
どんな未来になるのでしょう。時が経った時に、訪れる楽しみができました。
クライアントは、リノベーション会社を経営される方であったため、内装仕上工事以外は、弊事務所で工事を行う形で進行しています。
今日は、外足場が取れ外観が地域に開放されました。足場解体時は、虫の脱皮を見る感覚にも近い高揚感がいつもあります。
南側の窓はすべて吐き出し窓、南北通風がよく通るように配慮し、
シンプルながらも気持ちがよい感じにできているように思いますが、いかがでしょう。
外壁塗装は、クライアントさんと仲間たちで仕上げました。
梅雨と初夏の間の塗装は、間違いなく大変ですが、貴重な体験であったとも思います。
現在は、内部仕上げの真っ最中。あと、少しです。夏とともに。
様々な情報やクライアントとの会話やその人柄から建築に投影される像(イメージ)がある。これは、その一時のイメージや欲求から来るものであることから、短命(短きもの)であるということができる。
一方で、大昔から誰が考えたのかさえ分からないようなものもある。例えば、障子やアーチ、共同体、もっと大きく言えば森や自然との付き合い方などのようなもの。これは永いものと呼んでもいいかもしれない。
永いものは、現在の短いものの影響も受け、また、未来へさらに巻き方を変えていく。
さて、私が、取り組んでいるものは、あまりに短いのではないだろうか。
そんなことをふと思う事がある。どうしようもなく、はかない。
そんな無常感がありながら、できれば、永いものをとらえたい。未来に続く何か永きものをとらえたい。人間の活動など、あまりに短きもののように思えるのだから。
建築と音楽は、ある種似ている。自由でありながらも、どこか秩序がある時に、何とも言えない感覚が起こる。
ウッドデッキのピアノの鍵盤のようなリズムと建具と外壁の横羽目板と内部の棚。
今回も、即興で走らせた筆からリズムができました。DIY仕上げとともに。
店主は、とてもやさしい方でした。出会いに感謝。
一つ一つ、この良い出会いの構築を石やレンガを一つ一つ積み上げるように、崩れないように・・・大切に積み上げよう。その構築自体が建築なのだから。
お店の名は、ichi ベーグルと生パスタのお店です。
パンケーキのお店です。2階には客席があり、南面に半屋外席も設えました。建物が小さい事と2つの穴蔵アーチが特徴です。狭小敷地の中、工事を進行させるのは、とても大変でしたが、引き渡しも終わり、やっと熟睡できます。
3か月ほど、休みなしでした(笑)
お店の名前は、茶香(ちゃか)さんです。
https://coffee-chaka.jimdofree.com/
コロナの緊急事態宣言下ですが、商売繁盛される事を願っております。
いつもできれば、既製品の扉ではなく、木製建具で自由に考えながらつくりたいと考えてます。
既製品は、細かな検討など全くする必要がないので、作り手としては、考える余地もなく面白くもない。せっかく既製品ではない技術もあるのだから、職人さんの技術を次の時代にも残したいと思う。この建具屋さんは、いつも無理なオーダーをさらに良いものに変化させてくれる大事な仲間です。街に木製建具が溢れた家が増えたなら・・・日本の街並みも復活するのではないでしょうか。
既製品だけでは、風景を破壊してしまう。写真は建具屋さんの45度木製縦軸回転扉取付風景です。
今日、外足場が取れました。まだ、完成度は8割くらいですが、概ね外観はできました。
エントランスの吹抜けポーチと木製建具、そして庇に魅力がある建物です。
ポーチ部分には、可動木製縦軸回転ルーバーが3つ付き、ブルーシート部分は、両開きの木製ガラス扉がつく予定です。
内部はDIY真っ最中。
DIYは、大変でもありますけどね、「目には見ることのできない価値」もあります。
無理にはおすすめしませんが・・・お金には還元できない価値があることを伝えたい。
クリエイティブにつくる楽しさであったり。つくる物への愛着だったり。汗をかきながら物をつくるという労働のすがすがしさ、喜びであったり。家族や仲間と助け合う喜びであったり。競争や効率ばかりを優先し時代が切り捨ててきた何か・・・を取り戻しながら、未来を思考する建築の在り方を模索しています。
困難な道だと分かりながらも、単なるDIYではない。芸術と労働が一体となったようなモノ・世界を目指したい。
この建物は、「目には見えない」けど、なかなかいい建築になってきた。それがうれしい。
・・・と記述しても見ることはできませんが。(笑)
最近は、雨続きでしたが、今日は、とても青空が気持ちいい。汗とともに。
屋根や庇が魅力的な家です。屋根はとても緩い勾配なので、技術が必要です。トップライトもあるのでさらに難易度が増していますが、きれいな大きな一枚屋根になってます。跳ね出した庇を含めると、100平米くらいの1枚の大屋根です。
図面で考え、現場で考え、職人さんの考えも取り入れ・・・つくる過程は、とても楽しい。
現場へ行くといいカットの写真を撮れるように張り切るのですが、今日は、頑張ってる職人さんにフォーカス。木組みの荒々しさと職人さんの姿が、とても合ってます。
写真のような現場の荒々しいというか迫力のある力っぽいところが、最後までどこかに残るといいなって思うんですよね。
地上7mの屋根の上での屋根屋さんのお昼寝ショット。・・・秘密の心地よい場所。気持ちいいだろうな。声かけるの止めました。
着手している戸建住宅の基礎配筋。なんてことない鉄筋ではある。しかし、鉄筋だけでX方向Y方向に編まれた形は、強さとともにどこか美しい。
コンクリートを打ってしまうのがもったいないくらい。
20代の時に、もっと広大で迫力のある現場の鉄筋の中で寝そべったのを思い出しました。
神楽坂の洋食ビストロ店は、道路向かいにあったトレーラーハウスを意識しながらのお店づくりでした。
お店とトレーラーハウスとセットで捉える環境づくりと考えながらの作業。
街のどこかとリンクする。そういう場のつくり方はこれからも意識していきたい。
硝子に映るトレーラーハウス。店内の鏡に映るトレーラーハウス。メッキ鋼板の荷物受。ポスト。それとある種のカジュアル的なアウトドア的な感覚。
でも、そんなデザインの事などよりも、店主の優しいこと。特別に優しいこと。これに尽きます。良い出会いは、本当に尊い。
絵画は独りでも描くことはできる。しかし、建築は、どんなものでも多数の人の知恵や技術ではじめて成り立つ構築物なのである。だから、関わり合う人々に敬意を払いながら、知恵や技術を借りながら作ることが大切なのだといつも心に思う。
建築家とは、何であろう。
昔、王様が権力を握っていた時代には、建築物は、民衆にその権力を示すのに大いに役に立った。
しかし、もう世界に権力を必要とする王様は、居ない。
また、目に見えなくても建築物はある。関係をつくること自体が建築でもあるから。
AさんとBさんが、友達になった。これも、建築である。
AさんとBさんが、喧嘩して別れた。これは、解体である。
つまり、何かの関係をつくることが全て建築であると気づけば、何も莫大な費用をかけて権力や欲望を刺激する必要もなく、「見えない透明な建築」ができるのだと思う。
だから・・・この世で一番美しくて、すばらしい建築物は、見る事ができない。みんなが気づいていないところ、身近なところにあるように思うのである。
戸建の駐車場をカフェにした。
予算も少ないので、古い建具を使って、昔のような精神を持って、簡素にまとめる事を心がけた。
既存の壁や床は斜めになっているので、精度を出すのに、大工さんは、苦労した。
駐車場には排水がなかった。これまた設備屋さんが苦労した。
駐車場には、カフェに必要な電力がなかった。これまた電気屋さんも苦労した。
古い建具をかんなで削ったり、調整するのに、木製建具屋さんは、結構楽しそうだった。
そんな事を短期間で終えなければならなかった。
昔日の客という本の著者を父に持つご夫婦に何か想いがあるように感じてはいたが、よくは理解していなかった。
工事が終わる直前に、昔日の客を読んでみた。よく理解できていなかったものが、本を読み進めるうちに溶けてきた。
その事を施主の関口さんに伝えると喜んでくれているようであった。
僕も、それを見てうれしくなった。
「また、何かあったらお願いします。」関口さんは別れ際にそう言ってくれた。
ぺこりと笑顔でお辞儀した。
先日、茅ヶ崎のエスニックガーデンへ。あれから、2年経ちました。エントランス部の葡萄棚もいい感じになっていました。
毎年、家族で御呼ばれして、みんなで集まりますが、とっても大切な時間と場所です。
モノをつくる度にできる人のつながりを大切にしたい。モノも人も年輪のごとく。自然の一部となれ。
小さな事務所のリノベ。小さなスペースには小さなスペースの良さがあります。人と人との距離が近くなり親しみやすい関係がつくれるという事です。
ここでは、家の少し広めの書斎のような・・・2つのダイニングスペースのような・・・ここち良い場所をつくりたいなと思いながら、スケッチを描きました。
来月には事業をスタートさせるそうです。不動産工房 うらわ。
建築は、雨のようなものだといい。
水溜りの波紋は、次々とでき、お互いの波紋が干渉しながら、予測できないような姿にもなる。
そして、大地にまた還る。そして循環する。
私の活動など、ほんの雨の一滴であろう。
それでも、何かの助けになるのなら、幸せなことである。
お店は、ファサードで決まると言っていい。
通行人にとっては、一瞬見るだけで勝負が決まるから。
窓際をどう演出し、楽しそうなだったり、気持ち良さそうだったり、ちょっと気軽な気持ちで寄りたくなるようなお店の佇まいができたらいいって思うことが多いです。
過度なものではなく、人の賑わっている様子がそのままお店の表情になり、尚且つ、お店の意図するもの事にマッチしながらも、他では見たことがない新しさが在るように・・・。
初期スケッチは、深く考えることなく一瞬で走らせました。工事も迷いなく、直感を信じて、即興でした。
即興の音楽と店舗づくりは、どこか似ている。
お店の名は、Cuesta (渋谷区 道玄坂)。
建築は完成した姿だけ、美しくできていたり人目を惹くものであればいいというものではない。
つくるという過程には、助け合う人の思い入れが必ず生まれていく。みんなで助け合いながらつくるという事は、みんなの思い入れが交わりながら、時間や記憶とともに形ができあがっていく。
そして同時に時間とともに人と人の結びつきが強まっていく。
過程が美しければ、できたものは、必ず人の心を打つと思う。
このお店は、過程がとても美しかった。まだまだ未完の状態のまま、ポテンシャルはたくさん残しながら・・・スタートしました。
引渡時は、どこか卒業式な気分になりました。少し涙が出るような。
お店は、エストポルトーネ(東川口)。
未完であるという事は、とても魅力的な状態であると思います。写真は、ガウディのサクラダファミリアのスケッチ。初期のスケッチのみでガウディの死後も、有志の人々の手で作られ続けています。
サクラダファミリアの魅力は、見える形もすばらしいと思いますが、それよりも、こうして造られ続けているという事自体、形としては見えてこない部分にあると思います。
未完であることを肯定してつくるという手法は、大いに、スポットされるべき手法なのではないでしょうか。
計画は、必ず、変更がある。ならば、むしろ、考えすぎないで、決めすぎないで、最小限のところからスタートして、どこに到達することすら、放棄する。そんな方法は、その場に訪れる者にある種のわくわくするような、好奇心のような感覚を残すように思います。訪れる度に何かバージョンアップされる。固定しない流動的な建築。
ドローイングをしながら、少しずつ建築の佇まいが見えて来る瞬間があります。
言葉にする事が難しいのですが、論理的に考えていながらも、独自の感覚も作用しながら、徐々に形になっていきます。
この仕事ならではの、不思議な感覚です。
伝わらないかとは、思いますが、今日は、少し考えがまとまりかけた瞬間の絵を載せてみようと思った次第です。
CGやCADの図は、創造を単純化する傾向があるので、便利な時だけ使うようにして、基本的にトレペに重ね、コピーに重ねスケッチし、さらに重ねて描いたり・・・すると、頭の中で時間が繋がって形やアイデアが見えることがあります。
そういう形やアイデアを大事にしたいなと思うんですよね。
建築は、1つの現場に1つの製作物しかできない。という原則を飛び越えて存在する独自の感覚があるから、他にはない1つのものができるんだと思います。
不思議な瞬間がある。
GWや休日や空いた時間を利用して、劣化した実家の外壁をリノベしてます。モルタルの外壁にひびが多かったので、一工夫。アスファルトシングルという屋根材を下見張しました。接着工法にしたので、20~30年は大丈夫でしょう。
と、進めてますが、外壁の修繕を1人でやるというのは、どれほど大変なのだろうと、体感してみたかったというのと、できれば、近隣の方々と少しでもお近づきになれれば・・・。なんていうことを考えながら、外壁直しを行ってみたわけです。
トライしてよかったのは、親でさえもあまり交流のなかった裏の家の方との会話が生まれたり、これをきっかけに、親とご近所関係の大切さを話あえたこと。
とかく孤立しやすい社会で、なかなか昔あったであろうコミュニティを取り戻すことは難しいとは、思うのだけど、少しずつでも意識する機会をつくる事。これが私にできるささやかな行動なのかもしれないと、思っています。独自の感性とともに。
GWに帰省していた妹に塗装を数日手伝ってもらえて助かりました。サービスで低層部分に木を張る余裕が生まれました。
みんなでやるという行為があれば、少し遊びながら、外観をつくれるんです。画一的な単なる外壁修繕は、あまりにつまらない・・・。そう思います。
※下画像は、完成写真。
環境負荷に配慮した家づくりをするエコハウスにも色々あるのだと、最近少し、わかり始めてきました。一つは、地球環境に負荷を与えないというスタンスで作っている本物のエコハウス。そして、もうひとつが、以前として、我が家の光熱費。我が家の資産。・・・我。我。の家。できたものは一見すると、違いが分かりにくいかもしれませんが、作る際の材料の選定や空間の質、外部の街に対する配慮が全くことなる体をなすことになるように思います。その中で地球にやさしい木をたくさん使うことは重要に思います。木は、生活している時には、室内では調湿をしてくれます。外壁に住む場所の近くで取れる木を張る事ができたなら、地域の林業を再生させることにもつながったり、後に解体する事になっても、土に還る素材なのだから、地球環境に優しい。本気で取り組んでいるエコハウスは、外壁を見れば一目了然だったりもします。メンテナンスは、地域のお友達と助け合いながら、外壁を定期的にトップコート(オイルで塗るだけ)だけで長持ちするはずなんですけどね。
地域に開くとは、助け合いがあるかどうかという点も重要かなと思います。魔法瓶に閉じこもってはいけないって思うんですよね。
これからは、核家族世帯よりも単身世帯が多い時代なのです。自分だけに閉じこもるのか、助け合いながら開いて生きるのか。
そういう視点は、建物をつくる上で重要になるって思います。
自分が生活する地域を豊かにする。地域の資産を豊かにすることを考えるようになると、自分の家の資産価値もあがる。地域の事を考えられていない場所は、資産価値が下がる。そういう時代になるように思います。
客席部の長椅子とテラス席のベンチをくっつけてみました。通りに面する開口部は、人の賑わい・お店の表情や姿勢・風や光・音・香りなどが交差します。
「この店は、何の店なの?」
何気なく通ったおばちゃんが気軽にベンチや客席に座る人に声を掛けてくれました。
こういった一言が、街の繋がりをゆるく生むように思います。
誰かが、縁側的と言ってくれたのも正しい。誰かがヨーロッパ的なテラスみたいと言ってくれたのも正しい。
窓は、人や外界を遮るためにあるのではなく、緩やかに、ある距離感を持つために存在しているように思います。
窓を介した場所が何を生むのか、何を失うのか、意識することは、とっても大切であると思うようになりました。
この長椅子-ベンチに贅沢に座り、青空や風を感じながら、夕暮れ時に、街ゆく人とたわいない会話をする・・・こんな場所を増やそう。そこから、何かが始まる。
1階15㎡2階15㎡のとっても小さなパン屋さんとカフェの新築が完成しました。通りの建物群は、3階建が多いため、その小さいサイズが余計に可愛らしく建っているように見えます。
小さいながらも、たくさんの苦労や工夫をしながら作りました。また、時間がある時に、この建物についてまとめてみたいと思います。
お店の所在地は、下記ホームページをご参照くださいませ。
とても忙しい毎日を送っています。今日は、外部木製建具のデザインとその納め方などを忙しいながらも楽しみながら、スケッチを描いていました。引戸の鍵をどうしようか・・・そんな時、思い出したのが、この鍵。ネジ締り錠というらしいです。おそらく、誰もが、見たことは、あるはずだと思います。
世の中の流れというのに巻き込まれて、この可愛らしい鍵の事もいつしか忘れられてしまうのでしょうか。
忙しい日常の暮らしの中で、1箇所くらい、この面倒なのだけれども・・・ぐりぐり回す事があってもよいのではなかろうか。昔から続いた消えそうな鍵を少しは残すことも意味があるんじゃないかな。
どうですかね。
暗い印象の古いオフィスをカフェっぽい雀荘へ。ローコストながらも、細かいところに気を使いながら、作りました。床は二重床になっていて、合板を半分に切って、市松模様にしました。ビス止めとしているので、レイアウトが変わっても、ビスを外して配線穴を開け直すだけで対応できます。
壁の一部は、フローリングのように合板を切って、オスモ塗装をしました。
雀荘なので、大分、ポップなサインであったり、カラフルな雀卓が置かれると思いますが、合板の簡素な感じと調和すると思います。
カフェっぽい雀荘です。合板をたくさんフローリングのように割いたり、窓の前に格子を設けたり、ローコストながらも、雰囲気をつくれるように考えました。もう少しで完成です。合板を割くのは、ほんとに大変でした。できれば、こういう作業は、みんなで行えればいいって改めて思いました。
でも、丸ノコ技術は、向上。
建築面積5坪。延べ床面積10坪のとっても小さな2階建のパン屋さんとカフェを計画中です。周りは、マンションが立ち並ぶ住宅街ですが、小さな公園的なスペースもつくりながら、可愛らしい家形のお店をつくりたいと考えています。
クライアントは、双子の姉妹とその旦那様。とっても楽しく、毎回打合せが行われてます。その人柄によく合うようなお店にできれば・・・いいですね。
春日部に計画中のイタリアンレストラン(トラットリア)です。計画地の隣に麦わら帽子の工場があり、一部に共同したデザインを取り込みたいと考えました。腰壁や長椅子、テーブル台座、照明部分に麦わら帽子の原材料をうまく活かしていきたいです。
アメリカでは、気分を変える感覚で部屋の塗装をし直すそうです。
3600色もあるベンジャミンムーア社(アメリカ)の塗料は、選ぶ段階から、気分が上がることでしょう。
第2次ベビーブームによって生まれた団塊ジュニア世代の出産時期がそろそろ終わりを迎えています。この事から今後、出産年齢である女性の数がどんどん少なくなっていくようです。
また、地方の方が特殊出生率(1人の女性が生涯に生むとされる子供の人数)が都市部に比べると高いために、地方創生ということにスポットが当てられています。
これからの縮小社会、少子高齢化社会には、今までの価値観を変える必要がありそうです。
将来像を描きにくく、考えると不安になる時代でもあります。たくさんの給料をもらい、生涯同じ企業に勤め、退職して、年金生活で悠々自適に余生を楽しむという将来像は、苦しく、不安が常に付きまとうようにも思えてきます。
豊かであるということは、どういうことなのでしょうか。競争する社会で物質的に豊かであった時代には、見えなかった豊かさを今、考える必要があるのではないか。私は、そう考えてしまいます。
また、豊かさとは別の事でもありますが、自分の未来の不安よりも、子供の将来にどう投資できるかが問われる時代を今、生きている。助け合う、シェアする、事がキーになる・・・そんな気がしています。
多様なライフスタイルがある時代であると思いますが、祖父母と孫が同居する大家族の時代に戻るというのも一つの選択肢としてありだと思います。これも一つの相互扶助・シェアととらえれば。
今日は、老後の暮らし方を打合せしながら、考えさせられる機会がありました。
シェアハウスは、若い女性を中心に増加しているといことを以前のブログで紹介しましたが、高齢者同士のシェアハウスというものもあるようで、グループリビングと呼ばれてもいます。
グループリビングとは、比較的元気な高齢者が自発的に、自立支援や生活支援などを目的に、仲間とともに1つ屋根の下で、助け合って生活するという暮らし方です。
ここにある思想は、自分でできることは自分でするです。
いいですね。
退職した後には、たくさん時間があります。
見ず知らずの高齢者同士が、グループリビングするというのもいいですが、時間に余裕のある友人たちとともに高齢者シェアハウスをつくるというのも1つの良い暮らし方であるかもしれません。
せっかくなら、家づくりやメンテナンス、庭の手入れなど比較的費用がかかる部分を、友人たちで楽しみながら、ゆっくりとやれば豊かな老後が送れるんじゃないかなって思います。
もし、つくれたなら、お隣の高齢者シェアハウスもつくってあげたり、直してあげたりと、助け合うというのもいい。
これから、もっと増えていって欲しい、ライフスタイルであります。
話はずれますが、先日、私は正月に実家の庭にある柚子の実を父親とたくさん収穫しました。同じ目標に向かって父親と過ごした時間は、とても豊かでした。
高齢者と言えば・・・老人と海って生き方もいいですよね。
賃貸オフィスに、家具屋さんが製作したSIGN(サイン:看板)付家具を設置しました。
すると、今まで、オフィス内と街とを閉鎖的な関係にしていた縦ブラインドが・・・開きました。
見方を変えれば、舞台の垂れ幕が開かれたようにも感じる事もできます。
開いた事で、内部で従事する人と前の街路を通過する人との間に何かの変化が生じるはずです。
この小さな家具を、「マチへの家具」と呼びたい。
シェアハウスというライフスタイルを選択する方が20~30代の女性を中心に広がっているようです。ひつじ不動産のサイトに情報がたくさんあるので、興味のある方は、のぞいてみると良いかもしれません。
ライフスタイルが多様化しているということなのかもしれませんが、こういう動向は、古い価値観が、少しずつ変わっているということも感じます。
私も、大学を卒業した後、シェアハウス的生活をしていました。(工事現場の近くで生活していました。俗に言う飯場的宿舎。)
シェアをすると人同士の繋がりは、強くなりました。知らず知らずにプライバシーは、優先されずに人とのつながりを優先する自分がいました。
DIYは人との繋がりづくりにとても有効だと思ってますが、シェアハウスの魅力も人との繋がりをつくるライフスタイルにこそ魅力があることに違いはありません。
DIYを絡めたシェアハウスをつくってみたいですね。みんなでつくれば、自由なつくり方ができるはずです。個性がたくさんあるつくり方でつくってみたい。資金があれば・・・運営もしてみたいです。・・・ないですけど。笑
家をセルフビルドするというと、現実的なところでは、小さな小屋を田舎でつくる。ツリーハウスをつくる。というレベルが限界だと思います。都会では、建築基準法などの規制もありますし、構造や防水の事もきちんと理解していないと、住まいとしては、成り立たないです。
一般的に30坪程度の家を新築して注文住宅を作りたい方の場合、構造や防水や断熱や設備・電気の部分は、専門家に任せ、内装の部分では時間が許す範囲で自分や友人と一緒に作ってみるというハーフビルドの手法は、現実的な良い方法であると思います。完成させずに、住みながら改良を加えていくことも良い方法です。
また、中古の住宅を購入してリフォームあるいはリノベーションするという方法は、法的な規制・構造・防水面での不安なく始められます。空き家率増加の問題もあり、これから、中古住宅をリフォーム・リノベーションする方は増えてくることと思います。
プランを大きく見直し、柱を抜いたり、壁であったところを窓などの開口部にする場合は、設計者に助けを求めないと、構造や防水に問題が起こることがあるので、一級建築士などきちんと資格のある方に依頼すべきです。
誰もが、家をdiyリフォームやdiyリノベーションができる社会になって欲しい。
ですが、まだまだ、発展途上でもあります。
まずは、専門家とともに学び、一緒につくること。初心者の方が建築のハードルを下げ、楽しみながら家をメンテナンスしたり、隣人に作り方を伝えたり、助け合う社会をつくる第一歩は、まず「つくり方を専門家とともに学ぶ事」のような気がします。専門家に学べば、外壁のメンテナンスだって、自分でできることです。難しいと思われていたことも、易しく思えるようになると思います。
1枚目:断熱材を入れた内部の建具をDIYしてます。大概、既製品の建具に、断熱材は入っている事はありません。入っている断熱扉は、極端に高価で手が出ない。しかし、自分でつくることはそんなに難しいことでもありません。この時は、周囲にゴムをしこんで、遮音性や気密性もあげました。
2枚目:外壁に友人たちが助け合いながら木の廃材を張っています。ビスは使っていません。張り方とデザインの方針だけを伝え、積み木で遊ぶ子供のような感覚で遊びながら1日で張りました。
よく使用されている断熱材ほどは、性能はありませんが、木だって厚みがあればあるほど断熱性能があがるんです。
3枚目:曲面の壁は、曲がる合板を選択しました。つくる材料、作り方さえわかれば、誰でも曲面壁のしっくい壁をつくりあげることもできます。
4枚目:しっくい塗りは、泥遊びをする子供のような感覚になります。おしゃべりするうちに初対面でも仲良くなれます。しっくいの壁もつくっていますが、同時に人とのつながりをつくる事になっている事は、忘れてはいけない点です。
5枚目:ご近所さんと子供とDIYしてる様子。子供と遊ぶのにDIYはとてもよい教育になるのではないでしょうか。DIYは、遊びと教育が共存するいい機会だと思います。
デザインリノベーション。この言葉を聞くと、「デザインなどするな」と、大学生の頃に恩師がよく言っていた事を思い出します。だから、私もデザインという言葉は、好きではありません。
しかし、クリエイティブにつくるということは、とても大切なことのように思うので、デザインなしのクリエイティブな作り方をしたいといつも思っています。
例えば、クリエイティブに社会性のある作り方をする。クリエイティブに簡素につくる。クリエイティブに伝統的な手法を取り入れる。・・・
デザインリノベーションをすることよりも・・・・自分で家をつくる。みんなでつくる(助け合って)という事の方が大切だと思います。
そして、その上で、クリエイティブな計画であることが、つくる際のテンションを揚げその場であったり完成した場所の賑わいに繋がるように考えて取り組んでいます。
そうやってできたものは、街にも人にもなんらかの形で刺激を与えてくれるはずだと思う。
だから、いつもクリエイティブでありたいし、探究し続けなければいけないんです。それがまた日々の楽しさ、豊かさにもつながっています。
上の写真は、アフリカ マリ共和国のジェンネの泥の大モスクの塗り替え風景です。土を毎年、塗り直すのは、その度に足場が必要です。このモスクには、壁の至る所に、足場となる木が突出しているのが特徴ともなっています。
外壁のメンテナンスをすることができるように予め考えておくというのも、1つの方法だということを教えてくれる例です。
足場があってメンテナンスしやすい環境が整っていれば、土や木と言ったものも外装材になっても良いように思います。
下の写真は、同じマリ共和国 ドゴン族の倉庫。同じように、足場がかわいらしくついてます。
建物を作る時に、メンテナンスの事を考え抜かれてつくるという方法は、大量消費社会の時にはありませんでした。
建設時のコストを抑えることに主眼をおいただけでは、建てた後に長く保つことも難しい。例えば、表面に薄い塩ビシートで作られただけの複合フローリング。例えば、大半の建物に採用されているビニルクロス。
これらは、初めはきれいなのであるけれど、経年変化を楽しむことが不可能な上、表面を削ってきれいにしたりすることが不可能なのは、誰もが理解できると思います。
例えば、無垢のフローリングにすれば、汚れや傷も、削れば復元されます。しかも何度でも。壁なら、どうしましょう。塗装にすれば、その上から何度でも塗り替えをすればよいでしょう。木の壁であれば、尚いいですね。
さて、メンテナンスは、自分の事だけでもないと思います。
メンテナンスに苦しんでいる隣人が居たとしたのなら、一緒に手伝って直してあげる。1人で直すより、隣人たちみんなで直し合えたら、すごく楽です。というか、楽しいし、人間関係を構築することができます。そんな社会になって欲しい。
でも、まだまだ、多くの日本人は、資本主義の中、競争する事を強いられています。
助け合う社会をつくるには、まず、自分の家の簡単なメンテナンスをできるようになることからなのかもしれません。
今、工事中のクライアントさんは、非常にメンテナンスや設備更新に興味のある方です。
施工の方法などもできることと難しいことを少しずつ理解されている感じで、それが私としては、とてもうれしい。
私が学生だった頃は、建築の主題が不在でした。何を目指したらよいのだろうと、悩む日々でしたが、現代の建築の世界いや社会自体において、やるべき事が明確になってきているように思います。人々が助け合いながら、大変な仕事を成し遂げる。白川郷の茅葺屋根をふき替えする姿はとても美しい人間の営みだと思いませんか。
人口減少の時代は、競争ではなく、助け合わなくては・・・本当の意味での豊かさは得られませんね。
椅子などの生地がだめになったとしても、張替えることができれば、ここちよい暮らしをしていくことができるんではないでしょうか。
しかし、椅子などの家具は、少し難しいかもしれません。そんな時は・・・
たまたま、見つけた良い家具屋さん(村上椅子)がありました。忘れないように記録しておきます。
http://murakami-isu.net/about/
これは、新宿御苑のフレンチ店舗のリノベに使う予定の窓金物です。木製の建具を新たに造作して作るのですが、建具屋さんから提案されたのが掘商店のこの金物です。
うーん。毎度のことながら、いいセンスをしてる。
リノベで変えるところには、細部にこだわる事も大切。
やりすぎは、気持ちが悪いけど、ほんのちょっとならかわいらしくなるはずです。
建具がつくのが楽しみ。
掘商店さんページ
http://www.hori-locks.co.jp/products/index.php#/item/?id=2030499401373
2016年8月号にエスニックガーデンが掲載されました。この報告を知った時、安心しました。店舗をつくる時、雑誌・TVなどのメディアに取材をうけることは、その後の飲食店の経営にとって、とても良いことなのは間違いありません。しかし、なんらかの魅力がなければ、取材されもしないのも事実。
なにか店舗をつくって経営をお考えの方には、ぜひ、取材を受けることを意識したお店づくり・リノベーションを行っていただきたいなって思います。
広告は高いお金を払えば出せますが、消費者は広告にはうんざりなのです。
社会に対して良い取り組みをして、無料でメディアに掲載される。それは、社会になんらかの価値を示している証でもある。
お店づくりは、街づくりのにぎわいには欠かせません。個人の良い取り組みがたくさん生まれて社会がその取り組みにけん引されたらどんなに良いだろうって、いつも思います。
店主夫妻の人柄が何よりも魅力であるこのお店は、湘南の良いたまり場になってくれることと思います。ほっ。
建売住宅のアプローチのリノベ。今の街並みは、経済合理性でできている建物が非常に多い。そして、その多くはメンテナンスフリーの名のもとに既製品やコンクリートやアスファルトといった近代の材料で建物がつくられています。
ここを、木に変えたり、緑に変えたりしたら、建主も日々の気持ちがよくなる上に、その通りを普段通りすぎていた人も、気持ちいい。その通りのイメージがよくなるのであれば、街にもいいことであると思うのです。
ところが、緑や木を維持していくのは、手間のかかることでもあります。しかし・・・判断の基準を少し変えることができれば、とてもよい取り組みに映ります。そして、そのアプローチは、丁寧に維持していく姿勢を街に示していることでもあります。
こういうリノベの取り組みが街にあふれてきて欲しいなって思います。未来のために、少しずつ。
みんなでつくる建築・リノベ。設計者とともにつくる建築・リノベ。の意義について、今、思うこと。
<みんなでつくる建築・リノベ>の意義は、なんといっても人との繋がりを深めてくれること。作りあげる一つの目標に向かって工事の作業を進めていくと、お互いが助け合ったりするようになる。
普段、人とつながる機会は、飲み会やイベントなど日常にたくさんあるようでいて、浅い付き合いになりがちだったりするものだ。
しかし、<労働>を伴う建築・リノベは、一歩進んだ繋がりをつくることができるように思う。<労働>をみんなで楽しんでこそ助け合い、<労働>を伴う分、その経験は、記憶だけでなく、体にも刷り込まれるのである。
次に、建築・リノベをするからには、最終的なできあがりだってクオリティを高めたいって誰しも思う。そこで必要なのは、よい設計。<設計者とともにつくる>と、設計段階での学びもできる。どんなよい建築・リノベも、よい設計があって成り立つのは、間違いないところ。自分で本などで学ぶのもよいことだが、一緒につくることで、設計のことも工事のことも学ぶ。そして、できれば、クリエイティブなものが存在するとよい。
クリエイティブな目標があるものは、人を高揚させる。刺激を与える。つまり、場が、盛り上がるからである。
最後に、建築・リノベは、自分だけのものという感覚でつくるのでは、少し寂しい。どんな建物も街の景観をつくり、街で作られたエネルギーを消費し、街へCO2を排出している。社会と無関係でない以上、社会のために何かできることはないかも合わせて考えられると、よりいい。社会や街によいことをしている建築・リノベは、印象よく映り続け、未来的な建築・リノベであるように思うのである。建築・リノベもその人自身の佇まいや振る舞いと同じであることを少し配慮できれば、時代を経ても、廃れない、持続的な建物を生みだすと・・・震災が起きると、助け合える日本人には、それはできるはずだと・・・今、思っている。
省エネを考える。断熱を考える。そういった時には、しっかりと計画することが大事です。flir oneは、サーモカメラです。これで、建物の急所がどこにあるか可視化することができます。また、建物燃費ナビというソフトは、その建物が消費してしまうエネルギーを数値化できるというソフトです。
こういったテクノロジーの力を借りながら、断熱性能をあげることを、自分の力で、みんなの力で<クリエイティブに>できるのなら、みんなにとってとてもよいことですね。
5/23 茅ヶ崎 エスニックガーデン オープンしました。写真よりもずっと現地はいい雰囲気です。茅ヶ崎駅からこの店までは徒歩で5分ほど。にもかかわらず茅ヶ崎の海岸までも歩いて20分ほどで行けるいい場所です。この店舗リノベーション工事は、ほとんど店主により工事が行われています。そんな苦労話を聞くもよし。開放的な茅ヶ崎を感じながら店主の優しい人柄に触れるもよし。中庭、テント、廃材壁に囲まれた開放的でとっても居心地のよい店が駅前にできました。
営業時間:17時~23時 定休日:日曜日 電話番号:0467-67-8243
工事中の画像なども合わせながら、いろんなことを感じていただけたら、幸いです。
5/9から解体して5/16には引渡しをすることができました。ほんとにあっと言う間。リビングが狭いので広げたいという要望に『しっくいをみんなで塗ってみませんか』という提案がブレンドされたリノベ。リノベ自体はよくできたと思いますが・・・あまりに短い期間のため、コミュニケーションが浅く終わってしまったかなと。そこが残念。協同してみんなでしっくいを塗る時間は、おしゃべりしながら、とても楽しいひと時でした。
大工のKさん、A君と1日楽しく仕事ができました。久しぶりに会ったKさん。リビングを拡張するだけの小さな仕事にも関わらず、協力してくださった事に感謝。工事の種類が1つではないので、多能であることが、小さな仕事には求められます。
Kさんは、木工事の腕前はもちろん抜群なのですが、今日は、電気屋さんやGL屋さんの仕事まできれいに仕上げてしまいました。やっぱり、すごいや。そして、A君も私と同じく高山建築学校に行った事があることが判明。A君は、東京工業大学卒ながら大工の修業中です。きっと内に秘めた高い志があるのでしょう。がんばれ!
Kさん、A君、これからもよろしくお願いします。
そして下の画像は、助っ人に来られたクライアントの義妹さん。・・・はじめて見ました。子守&DIY!
茅ヶ崎エスニックガーデンがプレオープンしました。この日は、店主の友人たちで楽しい時を過ごしました。ゆっくり時間をかけて作られたお店が、5/23よりオープンします。ガーデンは、時間を掛けてつくりあげていくそうです。完成させ過ぎずに、時間をかけてお店の庭の風景が徐々に変わっていく様を楽しんでみるのもよいですね。あとは・・・看板だけなんとか間に合わせないと・・・。私の妻が締め切りに追われてます。
リノベーションの相談の際に、図面がない場合、現地で簡易に測量して図面作成する必要があります。今日は、2時間くらい現地で測量をしてから、事務所に戻って法律事務所のリノベのエスキス。現地の記憶が新鮮なうちに済ませました。ここまで描いたことで、電車に乗っている時でも案を頭の中でめぐらせることができます。50年前に新築されたRC3階建の建物を大切に引き継ぐ仕事でもあります。
小さなお仕事も丁寧に。私の妻のママ友の家のアプローチの小さなリノベです。半年くらい続く工事とは違い、小さなリノベは、あっという間に終わってしまう。それだけに、計画段階も工事の間も、つながりを深める時間を大事にしたいと思っています。
丁寧に仕事を進めながらも、大切にしたいと思っているのは、人とのつながり。ひとつひとつ仕事を任せていただくたびに、喜びと学びがあるのは幸せなことです。
これも小さなリノベ。「一緒にしっくい塗ってみませんか?」そんな誘いをクライアントが受け入れてくれたことがうれしかった。そして、このような小さな仕事にもかかわらず、すごく腕のよい大工さんと4年ぶりくらいに仕事が一緒にできることも楽しみのひとつ。ホームページのトップ画像の中庭の家を作ってくれた大工さんです。GW明けに始まります。
アプローチでもあり、中庭でもあり、オープンデッキでもある。そんな気持ちの良さそうな場ができそうです。やさしい光と風が心地よい季節とともに、この場が人々で賑わいますように・・・。
現場から出た解体材を壁に張り始めました。無造作に張っていますが、バランスや秩序、変化を意識しながら、その場の感覚で即興で張りつけました。面白いです。積み木でアートを作っていくような・・・感覚で。仕上がりが楽しみです。我が家にもやってみたい方!募集してます!楽しすぎるので。きっと子供たちは、このような感覚で自由に遊んでいるのだなと・・・忘れていた感覚が蘇るように感じました。張りつけることで壁の断熱性能もあがります。廃材や木材を壁に張りつけたり、みんなで協同してつくることには、とても未来を感じます。
エスニックガーデンの工事が順調に進んでいます。
最初に描いたイメージを現実化させるには、既存の現場の状況に合わせた納まりを考える必要があります。作業風景のブルーに光っている正方形の窓は、大きなピクチャーウィンドウになります。ノートに描かれているのは、そのピクチャーウィンドウの納まり図です。既存の状況を描きながら、現場でスケッチしたものです。これを描くことで、イメージが少しずつ現実となっていくのが建築の現場です。既製品をはめるだけの窓が窓ではありませぬ。
先日、賃貸アパートへのリノベーションを検討されているクライアント様とともに現地で打合せを行いました。ペット可の賃貸アパートへリノベーションをクライアント様もできる範囲で工事に参加したいとの事でした。2階の居住スペースのサッシを開けると写真のように、1階の屋根があり、ここをテラスのように使えたら、気持ちが良さそうな感じでした。
図面だけで、想像し、計画をするよりも、現地で五感を使いながら、イメージする方がリノベーションの良い気づきがある。プランニングをする前には、現地での感覚はとても大事だと、あらためて思いました。
エスニックガーデンの解体始りました。今回は、施主(飲食店オーナー)のY君と私で解体を進めています。使える木は、うまく再利用したいと考えているので、丁寧に釘やビスを抜く作業をしてます。解体というよりは、釘抜き・ビス抜き・板めくりと言ったところでしょうか。
解体工事業者さんは、少しでも早く壊すために、再利用のことなど考えずに材料を破壊しながら作業することがほとんどです。そうやって、私も解体業者さんに今までは、依頼してきました。
しかし今回、自ら解体作業を行うと「何かに利用し直すことができるんじゃないか」と言った感情を解体した材料に対して抱くようになりました。大げさにいうと、すべてのものに命があるんじゃないかとも考えてしまいます。
Y君も、解体から出たビスまで、ペットボトルに集めてました。使うか使わないかとかではなく・・・自然に。
うまく文章で綴れない感情なのですが、大切な気づきであり、素敵なことだと思ったので、記録しておきます。
店舗(飲食店)のリノベーションがもうじき始まる。今日は、打合せのためのイメージパースを描きました。このリノベーションは、大工さんなしで行われます。初めての試みですが、大切な友人であるオーナーのために。この店舗が成功することを願って、約4カ月がんばる!
街でふと脚を止め見とれてしまうもののひとつが錆びたトタンの建物である。人為的に作られたものではなく、長い時間をかけて自然が作り出したところに心が揺さぶられるのだろうか。
「みすぼらしい・・・。」そう捉える人がいるのも理解できる。
しかし、心が揺さぶられる自分がいる。何故か揺さぶられる。
緑が合う、海も感じるような写真。右側の白、ブルーの塗装は・・・バターミルクペイントと呼ばれる自然塗料です。早速、昨日購入して試してみましたが、マットな質感でいい。欧米的なイメージを要求される店舗内装などには、いい落ち着きを与えてくれるように思います。
金属やプラスチックなど塗料がのりにくい素材にも、専用プライマーを使用すれば、塗れるようです。
秋田県の藤里町のリノベーションコンペに提出しました。街おこしのためのコンペでもあるので、難しい課題ですが、私も秋田出身の建築家として、一肌脱ぎたい!そんな想いも重なってます。
http://f-redesign.jp/redesign/
9/15.16とパッシブハウス・ジャパンのセミナーに参加してきました。エネルギーや省エネといった環境の知識は、必須項目です。盲目的に魔法瓶化することには、懐疑的なのですが、しっかり勉強して判断ができるようにはしていかなくてはいけない。こんな理由で勉強をしてきました。
断片的な知識が、少し整理されたのと、抜けていたことを知る良い機会になりました。
写真は、1次消費エネルギーが電力で住宅に運ばれた場合のエネルギーについて。PEF,COPという重要なファクターがあります。
http://www.thehighline.org/about
ニューヨークのハイライン。長い間放置されていた高架の廃線跡地を約1.6kmの緑道にリノベーションされた場所として有名なようです。この緑道がきっかけとなり、沿線の不動産価値があがり、まちの活性化につながった好例です。
スケッチを描きながら、立体的に検討をしました。いろんな角度(視点)から検討をするとアイデアが膨らんでいきます。解体した材を輪切りにするなどして、既存外壁に張ったり、開口の少ない中庭に開口部を増やしたいと考えてます。緑とともに、空間に奥行きや広がりが出るように、いろんな手法を織り交ぜられたらいいなと思ってます。
これは、白熱電球ではなく、カーボン電球というものです。光の線が見えて、きれいですね。店舗の照明に使うとよい雰囲気を作ってくれるのではないかと、期待してます。
エジソンが最初に作ったものは、この電球と同じようにフィラメントにカーボン(炭素)を使ったものだったようです。
今日は、外回り。住宅街を歩いていると、日影というところが圧倒的に少ない。ほんと、やや熱中症ぎみになりながらボーっと、体が自然と向かった先は、神社でした。
「日影って極楽。」そんな心境でした。
この極楽日影が住宅にあったらどんなに良いでしょう。この神社の森ほどは、無理だとしても、大樹があったら、
エアコンなどいらないのかもしれません。
単純極まりないですが・・・森の中に住んでみたいなと思いました。
70から80才程のおじいさんが一人で家を解体しているところを目撃しました。2階の大きな梁を縄でゆっくりと降ろしているところでした。寡黙に作業する姿は、何かと闘っている姿のようにも映りました。家を解体するのは、解体業者に依頼すればほんの1週間程度で更地に変わってしまいます。普通は、そうしますが、このおじいさんは、自分だけで解体する方法を選んだ。お金がなかったのか。何か考えがあったのか。わかりませんが、感動しました。
とても危ないし、お勧めできることではありませんが、この解体途中の美しさは、おじいさんが何かと闘う姿によるものだとわかりました。
新たな店舗リノベーション計画のため、表参道を妻とともに徘徊してきました。しゃれたお店。奇抜なお店。高級感のあるお店。ジャンクなお店・・・いろいろありましたが、写真に納めておきたいと思ったものには、緑が必ず仕掛けられてました。
人目を引く手法は、いくつもあると思うのだけど・・・いつまでも変わらない「普通の心地良さ」も大事につくりたいと。思いました。
写真家さんと半日、写真撮影をしました。写真というのは、いい感じにはなかなか撮れないものです。特に光の加減など撮りたいものがうまく撮れない・・・。画像は、私がスマホで撮影したスナップです。ですが、写真家さんは、その場の雰囲気を見事に撮影してくださいます。出来上がりが楽しみ。
養生をしています。地味な作業ですが、仕上げに影響する作業なので、意外と大事です。いよいよ、みんなでの作業開始です。
木製カウンターへオイルフィニッシュしてます。仕上げると一気に表情が変わるのが、塗装の魅力の一つです。
シーラー処理をしています。下地づくりは大変ですが、とても大事。パテ処理のあとは、抽象絵画のように不思議な魅力があるようにいつも思います。
厨房部のタイル張り。はじめて張るにもかかわらず、丁寧に張ってます。タイルを切るのは、危ないので、私がお手伝いしました。もっと張りたかった。もっと切りたかった。楽しい時間でした。
今日は、フランス料理店の店舗改修の現場へ。曲面の間仕切壁が少しずつ形になってきています。まっすぐな板を曲がった形に作るのは、非常に手間がかかります。直線の壁をつくるのとは違い、ゆっくりとその姿ができるところがいいです。
丁寧に作っている大工さんに感謝です。
ウッドデッキのいいところって何だろう。リビングが広く感じられたり、外に気軽に出ることができるようになる分、外部である庭がより身近になるということだろうか?使い方は、人それぞれで、曖昧な場所ではあるけれど、その曖昧なところが人気なのかもしれません。
1年ほど前リノベーションをしたお客様から、声がかかり、写真のようにウッドデッキを作ってます。素足で出たいということで、アフゼリアという床板を使用。久しぶりに、ウッドデッキの搬入や基礎の設置を手伝い、次の日、筋肉痛になりました。
再び、お客様からお仕事を依頼されるというのは、本当にうれしいものです。
ユザワヤをぶらぶらしてると、ラフに切られた皮の巻物がたくさんありました。
皮製品というと、お財布やかばんなどのように高価な印象がありますが、ここに陳列されていた加工前の皮の巻物は、1巻1000円程度のものでした。
扉の取っ手、椅子の肘掛部分、座面など、よく体が普段から触れるところに使うのが良さそうですね。
もちろん、他人に作ってもらうのでは、高くなります。高級な財布、かばん、ソファーが高価になるのは、人の手間の割合が非常に高いということ。
動物保護という面もあるし、節度をもってほんのちょっとだけ使うのが出来上がりを美しくさせるように思います。
自分で切ったり、縫ったり、接着したり、加工しやすそうないい素材です。
高山寺・石水院の眺望が素晴らしい。この開放感を可能にしているのが、蔀戸(しとみど)と半蔀(はじとみ)と呼ばれる窓というか戸の形式です。
蔀戸は上半分の突き上げた庇のような部分であり、半蔀は下半分の取り外しができる戸のことを指すそうです。
現代では、アルミサッシやガラスが支配的で写真のような手法があることすら忘れてしまう。
時代とともに変わっていく窓。樹脂サッシだとかトリプルガラスだということが騒がれている現代の窓もいずれ未来には、もっと違う形態をとっているのだろうって、思いました。そんな現代の窓にはない品がこの蔀戸にあると感じるのは、何故だろう。
写真は、アーク溶接と呼ばれる鉄と鉄をくっつける技法です。この技は、ずっと前から気になっていて、習得したら楽しいだろうなって思っていました。
資格が必要なことは知っていたので、ちょっと調べてみると・・・
http://www.shikakude.com/sikakupaje/ark.html
\15,000の受講料と3日の講習で、できるようになるようです。
ちなみに機械は、レンタルできます。
いつか習得したい。職人さんに頼りきるのではなく、自ら実践してみたい。
そう思ったことをここに記録しておきたい。
それにしても、溶接の火花が散る姿は、男らしい美しさがある。
先日、構造設計事務所へ打ち合わせに行ってきました。入口を入ると、「プシュー」という音とともに霧がでていました。中庭に井戸があり、その井戸からホースが空中にぶら下がっていて、ホースに開けられた小さな穴から霧が発生しているようでした。
聞くと、この事務所には、エアコンが本当に1台もなく、ホースから出ている霧の気化熱で涼をとっているとのこと。その暮らしのスタンスに、省エネ以上の美意識を感じました。
考えてみれば、私が生まれたころなどには、エアコンなどなく、夏は、暑かった。冬は、寒かった。そういう四季が家の中に存在していました。一様に快適な温熱環境は、いかがなものか。そういうことも家をつくる時に考えてもよいように思いました。
以来、私も、エアコンを使うのは、できるだけ控えるようになったかな。
7/24 5:52 次男誕生。
次男坊がもうすぐ生まれる。予定日は7/28なのですが、長男の時は予定日より10日早く生まれたから、7/18くらいかな?・・・2人目は、1人目より早く生まれるらしいから、7/15くらいか?・・・などとここんとこソワソワしてます。
今日は、7/15。電話がなるとビクってします。・・・無事に産まれて欲しい。
「原発と建築家」を読みました。
私の知る限り、原発に対して、唯一発言している竹内昌義という建築家が書いた本です。
魔法瓶のようにつくる家には、私は抵抗があるのですが、原発などのエネルギーを含めた話を考えれば、ここはよく考えねばいけないなと。
原発稼働ゼロで迎える夏、まずは、節電をこころがけながら、未来のことを考えていきたい。
旅する小さな家のコンペ提出しました。求められているものは、家が埼玉県内を移動するという事と、そこを基点にアートが展開されるという事と、小さいという事だけである。家とは言っても人が暮らすことは想定されていないコンペです。
はじめは、気軽な気持ちで挑んでいたのだけれど、あれこれ思案しながら「家」って一体なんなのだろうって考えたりも。
鳥たちが作る巣は、その周囲の小枝や葉を集めてつくられ、子の巣立ちとともに捨てられるようです。
こんな鳥の行動と比較しながら考えると、人が住む家は、なんと多くの建材やら設備やら家具やら・・・という具合にモノにあふれているのだろう。って思います。
家を設計すると構えると、まず風雨や地震に耐えなければいけない。あれこれ実用的な機能がなければいけない。あの部屋もこんな部屋も欲しい。こんなアイテムも欲しい。・・・でも、予算内で。とたくさんの要件が出てくる。
しかしそれらは、本当に必要なのだろうか。
鳥の巣のように、小さく身軽で自然にやさしくありたい。この想いは、大切にしたいなと気がついただけでもこのコンペに参加した意義があったかな。
旅する小さな家というコンペがSMF主催で行われる。少し、イメージができてきたので、スケッチしてみました。鳥が行う「渡り」という行為をキーワードにしながら、作ろうかなと思ってます。何はともあれ創造することは楽しい。
昨日は、SMF主催の小さな家を見て回るという企画に家族で参加してきました。6つの小さな家を巡りましたが、私は、原田邸が印象に残りました。
よく見る古い茅葺の民家。ではなく、最近、新築された家なのです。びっくり。
伝統技法にこだわって、家を建てることは、現代においては、大変なこと。それでも、文化を生きた形で残そうとする姿勢には見習うべきところがあるように思います。
その日初めて出会った4歳の女の子と2歳の息子は、友達になりました。気持ちのよい天気と「小さな家」とともに。
今日は、門扉の細かい計画をしていました。門扉まわりの塀は、セランガンバツというウッドデッキで使われる素材が使われているため、それとなじむように計画をしています。
引戸部の骨組みは、鉄骨にしようと思っていたので、金物業者さんに見積図をつくらねば。ということで、下の写真のようなものをスケッチしました。
このように、1業者の見積をとるのにも、結構手間がかかるんです。このように見積を取っては、仕様を変更したり、詳細図を書き直したりと・・・。
5/12に新国立競技場の緊急シンポジウムが行われた。
http://2020-tokyo.sakura.ne.jp/shinkokuritsu.html
人類学者の中沢新一さんは、「われわれは、五輪に異を唱えているわけではない。改修して良いものを造ることができるならば、『もったいない』の文化を日本の建築思想として世界に発信できる。将来発生する莫大な維持費用を考えれば、国民にはそれに反対する権利がある。」と語っている。
海外の有名建築家を選ぶか、この運動に参加するか。日本国民が選ぶ権利がある。
未来のシンボルを纏ったザハ・ハディドの建物に、国民が誇りを持てるのだろうか。
私は、見えない形が好きである。この運動自体の、見えない力がとても好きであるし、ずっと未来を感じる。
さっそく、1票入れました。
建築家伊東豊雄さんの国立競技場代替改修案が12日に公表されるらしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014051002000115.html
ザハ・ハディッドの案で決まったと・・・理解していた。流線形の未来的な形状の計画案である。
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/
一度は、このコンペに負けたボクサーが・・・もう一度立ち上った。
賛否両論あると思うけど、私は、この72歳のボクサーを応援したい。
何かしなければいけないことが目の前にある時に、勝ち負け関係なく立ち上るのが、
本当の建築家であると思う。
そういえば、私の師である倉田康男も負けボクサーであった。
日影がどのように落ちるか。こんなことも設計作業の中には存在します。戸建住宅では、3階建にでもならないとあまりシュミレーションすることはないですが・・・今回は、3階建を希望されているということで、ちょっと体験版で検討してみました。
しかし、このソフト・・・・買うとめちゃくちゃ高いんです。約30万円也。困ったものです。やっぱり、慣れてないけど、フリーソフトで検討できるようになろう。